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第6回 甲州街道を歩く 鳥沢~猿橋~大月~笹子 2011.12.23 [旧街道を歩く]

第6回 甲州街道を歩く 鳥沢~猿橋~大月~笹子 2011.12.23
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日本三奇橋のひとつ「猿橋」

 時間に追われて、洗顔、髭剃りをせずに、常備薬を忘れて自宅を出た。前回歩いた地点、鳥沢駅に到着したのが、7時20分。コンビ二を左折してすぐ鳥沢宿の面影を残す家屋が見られる。今日は気温が低く零度近く、吐く息が白く見えるほど。左奥まったところに福地権現神社。
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鳥沢宿の面影

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福地権現神社

 8時、「宮谷入り口」を通過、「名勝猿橋800m」の案内板。すぐ先の東町自治会館前に「七面大明神」石碑と両手に数珠とお経を持つ僧の石造が建つ。
Y字を左へ行って8時10分、日本三奇矯のひとつ猿橋に到着。入り口の土産屋の旦那が、大きな臼を転がしながら外に出していた。お餅をつく準備だが、年の瀬の風情だなと拙句「臼外へひとり転がす霜の朝」猿橋へは観光バスで何度も来ている。芭蕉の句碑「枯れ枝に鴉(からす)止まりけり秋の暮れ」トイレの裏手に「白猿の霊像」が建つ。眼下には溶岩と穏やかな桂川の流れにきらきらと規則的な波紋が・・・。安藤広重の版画絵「甲陽猿橋之図」に描かれている。
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猿橋入り口

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芭蕉句碑

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白猿の霊像

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安藤広重が描いた版画絵

 猿橋より1.3kmで三嶋大明神、左手はJR猿橋駅。この先前方に戦国時代山城だった岩殿山が見えてくる。武田勝頼が落ち延びようとし、小山田氏に阻まれて武田家滅亡の道をたどった。昨年私が8月に登った山で、標高が634mで東京スカイツリーと同じ高さだ。9時、厄王大権現を通過し、大月織物会館、岩殿城入口に着く、信号は「高月橋」で左手は三嶋大明神。
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岩殿山

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岩殿城入り口

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三嶋大明神

 JR大月駅を通過し、甲州街道を歩く資料がないのか?と大月観光案内所に立ち寄ってみた。今日どこまで歩けるのかの心配もあったので、「笹子峠の旧道は歩けますか?」と聞くと谷案内嬢は、「台風の影響で通行止めになっているので、歩く人でもいいですよとは言えません。JR笹子駅からJR大和甲斐駅まで5時間はかかるので今日は無理では」とアドバイスをいただいた。「甲州街道を歩くマップを今作っているところです」と資料をコピーしていただいた。大月宿は天保14年(1843年)には、宿内家数92軒、本陣1軒、脇本陣が2軒と割りに大きな宿場だった。
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大月観光案内所の谷さん

 下花咲宿で本陣・脇本陣を勤めた国指定重要文化財の「星野家住宅」を見学する予定だが、開館時間が10時30分からなので、隣接のファミリーレストラン「ガスト」で早めの昼食をとる。
星野家住宅は、天保6年(1835年)に消失したがその数年後再建された。二階建て切り妻造り建物は、約150年以上の歴史を持つという。黒光りする柱、すすけた渋い色の梁や天井など木造建築物の美しさを表現している。
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国指定重要文化財の「星野家住宅」

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「星野家住宅」の内部

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上段の間

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殿様が使用した雪隠

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母屋の大黒柱と梁

 11時25分、二十三夜碑と石仏群に出会う。毎日の祈り、家族や旅の無事を祈って何万人の人々が手を合わせたのだろう。いっそう風が強くなり、ほおが冷たい。
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二十三夜碑

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同じ場所に集められた石仏群

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大月の近郊に温泉宿が・・・

 「花咲」信号手前に「笹子峠矢立の杉 この先11.5km」の案内看板が見える。大月の中心地から4km、右折すると真木温泉、橋倉(かつては鉱泉だった)がある。そこから1.5kmのバス停「日の出鉱泉前」の表示に気づいた。段下で目立たない場所にあるので「日の出鉱泉」と気づかなかった。入浴料は500円で昔の小さな銭湯の様なところ。無色透明の沸かし湯、泉質は不明。ここで髭剃りをしてすっきり。女将さんに聞くと昭和9年頃から営業をして三代目だという。谷間にあるので、山の端に日の出が10時、日の入りが15時だという。それで特別の意味を込めて「日の出鉱泉」か。この先の笹子鉱泉は最近廃業をしたと聞いた。鉄分の濃い温泉で31年前に入浴したことがあるが、こうした歴史ある鉱泉宿がだんだんな無くなるのはとても残念。
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日の出鉱泉

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浴室

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湯船のそばの壁に貼られた小さなタイル絵

 100m先に満松山法雲寺、境内にある古松の枝が龍の様に広がる枝振りがお見事。康応2年(1390年)推定の県指定文化財「阿弥陀如来三蔵迅来迎板碑がある。
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満松山法雲寺

 12時55分、山本周五郎生誕の地碑、二十三夜碑前を通過。50m先はJR初狩駅。
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山本周五郎生誕の地碑

 13時32分、白野宿「庚申」、すぐ右奥に白野山寶林寺がある。天保飢饉の折、天保7年に白野宿で約800人もの民衆が蜂起したという。第6回 甲州街道を歩く 鳥沢~大月~笹子宿 2011.12.23 088.jpg
白野宿跡

 ここから30分ほどで甲州の造り酒屋「笹一酒造」に着く。団体観光バスで休憩・工場見学・お土産買物で立ち寄るところだ。ギネスブックにも載った巨大な太鼓で、大月市で作った「世界の平和大太鼓」を敷地に展示している。 大正8年の創業だから、造り酒屋としては歴史が浅いほうだ。おいしいワインも造っていて、ワインと日本酒の試飲を楽しむ。ワインと甲州名物煮貝を購入し、腹ごなしに天ぷらそばと山梨のB級グルメである鳥もつ煮を賞味する。館内に猿橋を描いた版画絵・安藤広重の「甲陽猿橋之図」が展示されていた。ここからJR笹子駅までは、5分で着くが途次、笹子名物「笹子餅」本舗がある。ここには安藤広重版画絵「矢立の杉」があった。
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笹一酒造

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敷地内に展示されている「世界の平和大太鼓」

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笹一酒造「酒遊館」内部

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猿橋を描いた版画絵・安藤広重の「甲陽猿橋之図」

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笹子名物「笹子餅」本舗

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安藤広重版画絵「諸国名所百景 矢立の杉」

15時02分発の東京方面行きの電車に乗り、帰着する。
今日は、鳥沢宿から笹子までの約22~23kmくらいを歩いた。次回は笹子峠を5時間掛けて大和甲斐へ抜ける予定だ。2011年は5月から甲州街道を歩き始めて6回、日本橋から105kmの地点までたどり着いた。
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JR笹子駅

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☆水戸街道を歩く⑦土浦宿から石岡宿 https://hide-tabi.blog.ss-blog.jp/2021-05-25
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2年半ぶりに万座温泉へ!奇跡を呼ぶ療養温泉 万座温泉 日進館 万座温泉ホテル [療養・湯治の宿]

2年半ぶりに万座温泉へ!奇跡を呼ぶ療養温泉 万座温泉 日進館 万座温泉ホテル
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雪の「極楽湯」

 2011年12月18~19日、2年半ぶりに万座温泉へ1泊で出かけた。万座温泉でも老舗のホテル「万座温泉 日進館 万座温泉ホテル」から下見のお誘いを受けた。通年で東京・新宿からの直通バスを運行しているので、アクセスはこの直通バスを利用させていただいた。12月17日(土)は、万座スキー場開きで、スキーシーズン到来!というところ。ちなみに湯治プランの「直通バス付宿泊プラン」は、お一人1泊2食付で8,800円(税込)からという料金で驚く。
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ホテル正面

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 新宿西口駐車場を午前9時に出発。途中、関越自動車道上里パーキングで休憩、伊香保渋川インターで降り、中之条を経由し長野原町の浅間酒造観光センターで2回めの休憩。嬬恋から雪を見て、登るにつれ雪国らしくなった。標高1,800mの万座温泉日進館に到着したのは、13時20分。日本でも珍しい酸性硫黄泉の源泉掛け流しで難病の数々に効能ありと評判の温泉宿である。
 2階フロアロビー近くの部屋で館内の案内を受け、各自お部屋へ入る。私は新館の「湯房」758号室で、明るくモダンな和テイストの部屋でトイレ・シャワー・冷蔵庫・テレビ・金庫付き。
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明るくモダンな和洋室・湯房

 新館6階には「万天の湯」があり、部屋から近いから便利だ。本館ロビーから近い大浴場「長寿の湯」と隣接して貸切風呂「円満の湯」(有料1時間2,000円)、一旦玄関を出て80mほど雪道を歩いたところに展望露天風呂「極楽湯」がある。新館湯房からロビーまで行くには、エレベーターを2回乗り継がなければならない。慣れるまで迷子になってしまう。
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右側に湯畑

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極楽湯入り口

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小さなトンネルを通ると

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展望露天風呂「極楽湯」

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玄関に掲げられる五代目黒岩武氏の言葉

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雪道を通らずに地下を通って「ゆけむり館」へ抜けられる

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「万天の湯」(パンフレットから)

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長寿の湯(パンフレットから)
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「長寿の湯」内湯

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「長寿の湯」露天風呂

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貸切家族風呂

 1日540万リットル日進館だけでも4ヶ所の源泉を持つ毎分700リットルという桁外れな湯量を近くの湯畑から引いている。動力ではなく自然湧出ですべての浴槽が天然掛け流しだというから驚く。3ヶ所ある浴室のなかで一番遠い展望露天風呂「極楽湯」に行く。
雪ふぶく誰もいない極楽湯で「極楽、極楽・・・・」とつぶやく。そこで拙句「雪もよい極楽湯や里思ふ」少年時代北海道で育った雪国の里を思い出す。宿泊施設は、和室10畳タイプの本館、明るくモダンな和洋室・湯房、リーズナブルな和室10畳タイプの別館、シンプルでコンパクトな湯治和室・ゆけむり館(7.5畳トイレなし・冷蔵庫・テレビ付)の4タイプがある。
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和風タイプの本館

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リーズナブルな和室別館

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コンパクトな湯治用和室

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テレビ・冷蔵庫が完備



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冬の時期は1階フロアに貸しスキーと乾燥室


夕食は本館2階レストラン「こまくさ」で、17時30分から19時30分まで、朝食は7時から9時までバイキングとなる。長寿と健康を考慮した和洋中華食を夕食は約40種類、オリジナルの「まごわやさしい」(まめ・ごま・わかめ・やさい・さかな・しいたけ・いも)料理をこころがけている。朝食には自家製のパンや古代米のお粥も用意されている。

夜8時からロビーで歌とトークショーがあるというので見に行った。宿泊客がイスに座って並んでいる。万座温泉のヒーロー・愛と平和のメッセンジャーと評判高い「泉堅ショー」の開始である。1996年にプロデビューし、公演はもう五千回を数え何枚ものCDも出している。9時には宿泊券などが当たる「抽選会」が行われる。
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オーナーの泉堅(本名:黒岩堅一)氏・・・万座温泉のヒーロー・愛と平和のメッセンジャー

 実は彼は、このホテルの六代目のオーナー本名・黒岩堅一氏なのだ。明和元年(1764年)に江戸の長峰藤吉が万座山硫黄発掘・湯花採集事業を開始したが、採算が合わず、村民に委譲されたと記録に残る。宿の近くに長峰藤吉翁の碑が立つ。湯小屋に「日進館」と名づけたのは、明治6年(1873年)。二軒目の宿が建てられたのは、明治30年「常盤屋」で、このいきさつが面白い。明治25~26年頃、山田温泉湯本旅館の女中・中沢たつが日進館に来て自身の持病である喘息と胃腸を病んでいたので万座の湯で治そうと日進館の女中を願い出たが、余裕がないと断られた。日進館の隣に笹小屋を建てて居酒屋兼豆腐屋を始めたはつが後に常盤屋を立ち上げた。それほどにはつは、万座温泉の効能に絶大な信頼をもっていた。大正10年まで紆余曲折があり、大正10年12月に日進館を買い受けたのが黒岩英太郎氏である。今のオーナー黒岩堅一氏の初代に当たる。

万座温泉草創期から温泉の効能は注目され、湯治宿として日本有数の知名度をえていた。現在でも湯治客は宿泊客の2~3割を維持していて、リーズナブルな料金で利用できる「ゆけむり館」は60室もある。自炊はできないが3泊以上のプランで1泊2食付@5,400円から利用できる。15泊以上は@4,350円、30泊以上は@4,035円という。
浴用の適応症は、神経痛、筋肉痛、リウマチ、打ち身、慢性消化器病、痔疾、冷え性、腰痛、病後回復、動脈硬化症、心臓病、膠原病、糖尿病、リウマチ、喘息、アトピー性皮膚炎、肝臓疾患、婦人病、便秘など。
近県からの湯治客が多く、中には万座温泉に通って30年、50年という常連客が多いのが特徴だ。だから15泊以上、30泊以上のプランが出てくるゆえんである。

〒377-1528群馬県吾妻郡妻恋村万座温泉 ℡0279-97-3131 ファックス0279-97-3595

エッセイ「温泉夜話」 http://www.a-spa.co.jp/yawa/index.htm

温泉巡浴紀行http://www.a-spa.co.jp/junyoku/index.html

旧街道をあるく旅 http://aaspa.web.fc2.com/index-tabi.html
温泉グッズ 譲ります、譲ってください。http://www.a-spa.co.jp/mania/index.html

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温泉夜話 日本人の特異な温泉好きはなし 三話 [温泉マニア]

温泉夜話 日本人の特異な温泉好きはなし 三話
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さし絵 金森 達 画

日本人の温泉好きは海外にも及び、北投温泉の銭湯「瀧の湯」など台湾の温泉の殆どが日本人によって開発された。中国でも最後の皇帝溥儀が入浴したとされる湯崗子温泉「対泉閣」(現・龍宮温泉)や旧満鉄社員の保養所として使われた五龍背温泉など日本がかつて統治した旧満州国の温泉地に今なお痕跡が色濃く残っている。

 2011年5月に旅順に行った時、日露戦争終結で復元された会見所に展示された記念物の中に「湯崗山温泉」の木彫り看板があった。「いくらで売っているのか?」と聞くと、56万円といわれ驚いた。私が関心を示すと最後は28万円に安くするからと執拗に誘われた。「100年前の看板でその時代のものはもうないから貴重ですよ」というが、これは明らかに日本人の温泉好き(温泉マニア)を商売の対象にした価格だろう。他の国の人たちには到底考えられない商品と価格に違いない。5~10万円といわれたら、私も購入していたかも知れない。http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/archive/c35598-1

 2004年8月にタイ・チェンマイ郊外に在住ジャーナリスト山内氏の案内で温泉巡浴取材に行ったことがある。その時、チェンマイから車で90分の所、森林野生動物管理局近くの川原に温泉が湧く「バーンヤーンプートッ温泉」に行った。その年の4月に在住日本人有志が、一人100バーツを出し合い、又法人の寄付で、露天風呂を造り管理していた。その湯船は立派なコンクリ造りで、大人10人がかりで運んで完成させ、その後毎朝交替でバイクや車で通って清掃管理をしているという。湯に入りに来る在チェンマイ日本人は、入浴五点セット(大たらい・バケツ・湯桶・タオル・ブラシ)を持って駆けつけ、露天のコンクリ風呂で「いい湯だな・・・」というわけだ。現地の子ども達は、川原で水浴びをしていて「いい湯だよ、一緒に入らないか?」と誘っても「ううん!」と首を振って露天風呂には見向きもしない。
http://www.a-spa.co.jp/junyoku/tai/jyunyoku-tai-2.htm
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04.08.24~28北タイ温泉取材・入浴 141.jpg

韓国にも温泉が沢山あるが、かつては水着を着て入る温泉入浴で、日本人としては、実に味気ない、気持ちの悪い温泉入浴だった。近年(1998年以降)は韓国に送客する日本の旅行業者の指導により、温陽(オニオン)温泉、儒城(ユソン)温泉などでは、男女別の浴室を作り、裸で入る浴室が多くなってきた。かつて韓国唯一の海岸温泉である海雲台温泉入浴に行った時、時間が20時を過ぎていたため、施設が立派な温泉大浴場なのに売店も浴室も閉まっていた。事前にガイドに時間が過ぎても入浴できるように連絡を取っていたので、何とか入浴を果たすことができたが・・・・。この国の観光客は、温泉ホテルに宿泊しても、1回入浴するともう十分で、日本人のように一日に何度も入浴はしない。だからホテル側でも20時には浴室を閉鎖してしまう。韓国の習慣に従っていては日本人客の集客が望めないので、韓国側のホテルを説得して、入浴は早くとも22時までは入浴できること、男女別の裸で入浴できる施設に替えることが条件になる

☆鎌倉街道を歩く https://hide-tabi.blog.ss-blog.jp/2022-11-09
☆「多拠点生活」ADDressを試してみる! https://hide-tabi.blog.ss-blog.jp/2021-10-24
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☆エッセイ温泉夜話 https://hide-tabi.blog.ss-blog.jp/archive/c35629-1
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☆危機一髪エッセイ http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2017-02-26
☆四国歩き遍路 第1番・霊山寺~第6番・安楽寺http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2017-03-25
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