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添乗奇談快談2. 乗務員部屋・ガイドが怒る! [添乗奇談快談]

添乗奇談快談 乗務員部屋・ガイドが怒る!

1978年頃、東京世田谷地区の老人会旅行で長野県山田温泉の藤井荘にシリーズで連続して送客したことがあった。藤井荘は日本の温泉旅館でも有名なグレイドの高い旅館、たぬきのぽんぽん鍋で知られる宿だった。当時、藤井荘のオーナーは全国温泉旅館組合の組合長をしていた頃だ。森鴎外ゆかりの宿で、こんな鄙びたところにこんな高級旅館が・・・・と思われるような宿だった。
近く新館が建設される時期だったのか、一時期特別安く宿泊できるプランを用意していた。当時の老人会の宿泊料金は4~5,000円の酒又はジュース1本付きの時代に、藤井荘は8,000円位だったように思う。連続して添乗に行き、ホテルを出る時に、仲居さんに「また明日来るからね」と挨拶をしていた。乗務員は通常、そのホテルの乗務員室、洋室か小さな和室が用意されていたのだが、たまたま藤井荘にはそうした部屋が用意してなかった。

大型バス2台で行った時、バス乗務員と添乗員が一緒の部屋に泊まってくれと言う。案内された部屋に行くと10畳と奥に6畳の次の間で、奥の部屋にガイドさんが2名、手前に運転手2名と添乗員1名が宿泊してくれという。男女一緒なのか?と聞くと宿の人は「襖の仕切りにつっかえ棒をしてください」と手前(男性側)からつっかえ棒をして見せた。それを見た奥の部屋に入ることになっていたガイドさんは「冗談じゃないわよ。私たちが襲うとでもいうの?」とかんかんだった。小田急電鉄バスは、ガイドさんは経験の長い、昔でいうとうの立った年代で、運転手は30代前半の若い人が多かった。近い将来、きちんと乗務員室を用意するという宿側の弁明でなんとか収まった。天下に名だたる藤井荘がこれではという印象で、乗務員のプライバシーが軽んじられていた時代だった。

それ以来、乗務員は藤井荘に宿泊しないで、近くのホテルか民宿に宿泊する手配がとられた。当時から藤井荘は本間に次の間、さらに茶室付の部屋が多く、お客の部屋の一部である茶室に添乗員が泊まるなんていうことも経験した。今ではとても信じられないことが行われていた。

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