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第4回「豊後街道を歩く」今市宿から久住、三本松まで!② 2013年12月22~23日 [旧街道を歩く]

第4回「豊後街道を歩く」今市宿から久住、三本松まで!② 2013年12月22~23日
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「一里山石灯籠」

 8時30分、竹田市役所久住支所観光課を訪ねるが、「豊後街道」の資料は無いという。粘って、1階フロアの職員に話し、詳しい人を紹介して!というと、支所長の渡邊英治氏が対応してくれた。「幕末維新の道ウォーイング下見報告」と「名所・旧跡・文学碑」「竹田市全図」をいただき、非常時のために携帯電話を教えていただいた。佐藤秀明氏に書いていただいた地図をもとに出発。
「民宿 綾」での朝食

 久住支所を南下し、二つ目の信号を右折、そこからがなかなか大変だった。左折の入り口の目印がないため、地元の方に聞きながらもその先の目印がないため、今歩いている道があっているのかの確認ができない。古道はどんどん山奥に入っていく。陽の方向を見ると東へ歩いている。西南の方向のはずだ。
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雪が積もって旧道が分かりにくい
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 何度も行ったり来たりしながら、残雪が残る旧道を下って10時15分、6段の石を積み上げた上に「一里山石灯籠」。茸ちゃんの家の庭に「一里山地蔵尊」、すぐ先に勝海舟が驚いたという「神馬のめがね石橋」を渡る。
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「一里山石灯籠」
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「一里山地蔵尊」
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「神馬のめがね石橋」

 道に迷い、久住支所長の渡邊氏に2度も緊急電話で道を尋ねてご迷惑をおかけした。白丹町(しらにまち)で通行車の若い男性に「米賀石橋」方面の道を尋ねる。
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 公民館脇に明治13年石積竹瓦葺屋根建築の「相ヶ鶴井出家の石蔵」を見る。対面の家の前で小父さんが大きな苺を持って「食べなさい」という。何で?と家の奥を見ると先ほどの若い男性がいた。家族だったのか。渡辺さんはイチゴの栽培をされ「クリスマスの3日前が最高値でそれ以降はどんどん下がるんだ」という。
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「相ヶ鶴井出家の石蔵」
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 すぐ先に光照寺があり奥様が枝を切っている。肥後街道との関係を尋ねると「殿様行列の休憩所だった」という。本堂に上がり、資料を見せていただいた。8月に熊本から豊後街道を歩いてくる子供たちの休憩地でお世話をされている」ことも聞いたが資料は無い。お茶とお菓子、焼いたお餅をありがたくいただいた。光照寺は天保9年(1838年)に焼失し、嘉永6年(1854年)再建し屋根はリニューアルしたがそれ以外の本堂、山門はその当時のもの。
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光照寺
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熊本の子供たちが歩いた時に持参した編み傘

 新高塚橋(左手に高塚橋)、次いで米賀橋を渡りバイパスに合流。回り込んで右折すると足手荒神(あしてこうじん)。
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 13時38分、迷って迷って、ようやく三本松へ。右手の村上治夫宅庭に「殿様お籠石」を発見!仕事中のご主人に話を聞く。お籠石は昔の儘で、かつては庄屋や造り酒屋を営んでいたようで、行列の休息所だった。石垣の塀や門があったという。庭には樹齢200年ともいう枝垂桜があり、この地方の桜の名所で4月には花見客も来る。
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村上治夫宅庭に「殿様お籠石」
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石垣が残る
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お世話になった村上治夫氏
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いただいた豊後街道を歩いた熊本の子供たちの資料

 光照寺で聞いた熊本県200数十人の子供たちの旧街道歩きの休憩所になっていて、トウモロコシを二本ずつおやつに用意しているという。ここでその資料「第36回(2013年)参勤交代・九州横断(豊後街道)徒歩の会」しおりと「報告集」をいただいた。この先の十字路を右手に行くと境石畳へ行けるという言葉に従って歩く。右折するとほとんど民家がなく、心配で養鶏所の方に聞くと「これからバスの便のあるところまで行くのはとても無理では?」と言われ不安になり、十字路で佇んでいた。そこへ先ほどの村上治夫氏が車で来てくれた。「別れた後、心配で探しに来た」という。ありがたい!助かった!彼は「2㎞先の国境の産山(永瀬)の石畳を見に行こう」という。ここは国境で、昔は境の松が植えられていたというが今はない。
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境の松石畳入口
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 200mにわたる石畳は急坂が続き雪で覆われていて、すべりやすい。周りの景観も手つかずのまま残っている。素晴らしい。車で村上宅へ戻って、バスの時間を調べていただいたが待ち時間が長いので「豊後竹田駅まで送ろう」と言っていただいた。信号がないので20分ほどで着いた。
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JR豊後竹田駅

 16時33分の時間まで1時間弱あるので、駅から2分の「竹田温泉 花水月」への入浴を試みた。市外者入浴料金は500円。泉温40度のナトリウム塩化物泉で、無色透明無臭で肌障りがすべすべする。浴室は高い天井で開放的、石造りの浴槽と床。露天風呂は休業だが、薬草サウナはやっていた。ここで着替えてさっぱり。思いがけない私の温泉巡浴1371湯目の温泉となった。
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「竹田温泉 花水月」
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「竹田温泉 花水月」の浴室

 午前中の迷い続きの街道歩きで心が折れそうだったが、その後のイチゴをいただいた渡辺さん、光照寺の奥様、村上治夫さんの手厚いご恩に気分も大いに晴れてきた。今日の街道歩きは、久住宿から三本松まで直線の距離は約7㎞だったが、迷った道はその倍ほどか。

☆ 第1回「豊後街道を歩く」 http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2013-12-15
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☆旧街道を歩く旅 http://aspa.starfree.jp/tabi/nikko/index.html
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海を渡る

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします^^。
by 海を渡る (2014-01-06 06:38) 

youzi

明けましておめでとうございます(⌒▽⌒)今年もよろしくお願いいたします。
by youzi (2014-01-06 07:05) 

cocoa051

写真を見ながら、つい「西南戦争」を想像してしまいました。
いつか西南戦争の跡地を巡ってみたいと思いつつ、なかなか果たせていません。


by cocoa051 (2014-01-08 02:16) 

ゆきゆき

歩く旅はいろいろな発見があり、思いがけずにお昼を御馳走になったり楽しいです。
芭蕉の奥の細道を歩きましたが糸魚川で脊柱管狭窄症悪化し、中断し再開できずに過ごし残念に思っています。
by ゆきゆき (2014-01-08 15:14) 

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