SSブログ

釜山周辺の温泉地を訪ねて その2. 霊山温泉、釜谷温泉へ。2012年4月27日~30日 [海外のはなし]

釜山周辺の温泉地を訪ねて その2. 霊山温泉、釜谷温泉へ。2012年4月27日~30日
韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 225.jpg
釜谷(ブコク)温泉「釜谷ハワイ」入り口

 2012年4月28日14時、東萊温泉を出発し、馬金山温泉を取材した後、次の取材先の霊山(レサン)に向かう。朴さんも初めての場所らしく何度も聞きながらの運転だ。ラクトンガン川を渡った先に大きな田圃を作っているのかな?と聞くと「セリの栽培だよ」と朴さん。国道1008号線沿いの釜谷温泉を右手に見て、一旦通り過ぎ右折すると霊山の集落。14時45分、霊山の集落をすぎて右折して原生林の急坂を上ったところらしい。雄山殿というお寺の近くのようだ。下山の登山者に聞いてついに突き止めたが、霊水がでているだけで入浴施設が無いのだ。タオルを入れた袋をぶら下げて階段を上ってきた私はがっかりだ。湧出口の右手には山神を祀った祠がある。2匹の亀口から注ぎでる霊水を汲みにくる客が断続的に見える。4~5人連れのおばさんたちが「私の結婚前40年前に一度きたことがある」と言っていたよと朴さん。韓国でも有数の健康によいお水だという。歴史が古く地元では、「霊山温泉」よりは「霊山薬水」で知られる。説明書によると「韓国で一番の水。新羅時代、病気の母と息子が薪を取って生活をしていたが、生薬を飲んでも母の病気が治らなかった。あるとき息子の夢の中に白髪のおじいさんがここへ自分を呼んだところで目を覚ました。目の前の石の間から清水が湧いていた。息子は壷に入れて毎日母に飲ませ。すると次第に母の病気に効いてきた」この間、雄山殿から読経が聞こえていて、坂道をさらに登り参拝に行くとその読経はテープで流れている中、一人の若者が腰を折って礼拝をしていた。
韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 166.jpg
山の中腹に登る・・・

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 168.jpg
霊山温泉が見える?

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 171.jpg
韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 173.jpg
霊山温泉は入浴施設がない!

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 175.jpg
霊山温泉の隣に祠が・・・

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 179.jpg
さらに登ると雄山殿から読経が聞こえていて・・・

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 184.jpg
雄山殿から霊山集落を望む

 坂を下ったところにある「霊山石氷庫」がある公園と河原にそって造られた「南山護国公園」に立ち寄る。1592年に豊臣秀吉に攻められた時に勝利した後に造られた公園だそうで、戦いの攻防のレリーフや1780年に造られた石組の「満年橋」が保存されている。墓碑もあったが年代が1700年代以降のだった。
韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 191.jpg
坂を下ったところにある「霊山石氷庫」

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 204.jpg
「南山護国公園」護国の塔

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 202.jpg
戦いの攻防レリーフ

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 199.jpg
1780年に造られた石組の「満年橋」が保存

 25分ほど車で戻り、16時に釜谷(ブコク)温泉に着く。1987年頃の「元湯(ワンタン)旅館」の写真を見せながら地元の方に何度か聞いてようやく見つけた。湯元旅館の名はそのままで1999年に古い元の旅館は壊して立て替えたという。オーナーは申氏の子息だという。そこに泊まることにして40,000ウォンを支払う。311号室の部屋に荷物を置き、近所を散策する。湯元らしく隣接して「釜谷温泉碑」があり、周囲は足湯などがある公園になっている。
釜谷温泉 元湯旅館 1987年.jpg
1987年頃の「元湯(ワンタン)旅館」の写真

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 216.jpg
新しくなった現在の「元湯(ワンタン)旅館」

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 211.jpg
オンドル部屋

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 213.jpg
バストイレ(天然の温泉)

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 214.jpg
館内に掲げられていた

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 218.jpg
隣接して「釜谷温泉碑」

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 220.jpg
公園には足湯がある

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 222.jpg
釜谷温泉街

 釜谷温泉は、釜山の北西約50kmのところの1975年に開発された新興温泉地である。かつての水田地帯を開発して、在日韓国人の申鉉澤が8年を要して20度の微温泉を掘削して以来、1972年12月に温泉源を掘り当て、1973年には地下120mから75度の温泉を掘り当て、共同浴場「元湯旅館」を開業。1979年に、1984年には95本の源泉17軒の旅館が誕生。1979年には一大レジャーセンター「釜谷ハワイ」が創業者慶尚南道出身の在日韓国人裴鐘城氏によって誕生した。釜谷の近くで1926年生まれ、のちに単身渡日した父を追って日本で事業に成功する。そこで祖国のためにと1966年に開業した日本の常磐ハワイアンセンター(後のスパリゾートハワイアンズ)にヒントを得て、「庶民に安く楽しく」をモットーに毎年新しい施設を造り客足を伸ばしてきた。釜谷温泉には年間350~400万人、釜谷ハワイに入場者数は90万人(2001年)といわれる。観光客の推移は山村順次著「世界の温泉地」大門堂刊によると、1973年5万人、1984年257万人(内釜谷ハワイは238万人)の記録。
韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 225.jpg
釜谷ハワイの正面

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 226.jpg
入り口

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 227.jpg
釜谷ハワイ園内

 釜谷ハワイに行き様子を聞くと、ショータイムが毎日11時、14時、16時30分~1時間だ。それでは明日9時から入館する予定ではショーがみられない。急遽16,000ウォンを支払って入館することにした。日本語を話す受付嬢に本日の入場者数は409人、土・休日はそんなもんだということ、平日はもっと少ないこと、年間の入場者数は20万人くらいらしいこと。一時は年間1,000万人という記録が信じられないほどの変わりようだ。ショータイムの内容は、中国雑技団のようだ。観客数を見渡して驚いた。広大ないす席にわずか4~50人というところだ。遊園地、高台のツツジ公園なども見に行ったが観光客はちらほら。
韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 229.jpg
ショー会場

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 231.jpg
 
韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 241.jpg
中国雑技団の演技か?

 スパ施設の写真をとろうと最終時間の17時00分まで粘ってみる。会場の形は、ドームのメインに帆船を対置し隣接して緑と赤のウオータースライダーがあり日本のスパリゾートハワイアンズとそっくりだ。各施設の写真撮影を試み、浴室の撮影を狙っていたが、入場者が少ないとはいえ、いつもお客が入浴中なので、終業時間の19時まで待ってようやく清掃中の浴室の撮影を果たした。夕暮れの敷地面積20万坪といわれる広大なリゾート地にわずか50人足らずの入場者がちらほら見える場面にうら寂しさを感じる。とうとうホテルに水泳パンツをとりに行く暇もなく、スパ私設や浴室を利用できずに「釜谷ハワイ」を出た。
韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 247.jpg

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 249.jpg

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 272.jpg
園内のスパ施設(日本のスパリゾートハワイズによく似ている)

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 276.jpg
大浴場

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 282.jpg
屋外のスパ施設

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 260.jpg
最奥にある公園には、地獄路がある。

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 267.jpg
楽しみに来る子供たちに見せるのだろうか?

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 279.jpg
遊園地の入り口

 夕食は、「元湯旅館」の場所を最後に訪ねた食堂にて一人でとることにした。家族ずれが食べている海鮮鉄板焼きのような料理を指差して注文、各種キムチとで美味しくいただく。財布を覗いてみると韓国紙幣が足りないことにぎょっとする。あわてず騒がず、朴さんを携帯電話で呼び出し、店の主人に対応をしてもらう。結局、明日の朝食もここで食べることにしてホテルへ帰る。
韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 299.jpg
夕食を食べた食堂

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 306.jpg
食堂の店内

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 285.jpg
海鮮鉄板焼きのような料理を指差して注文

 夕方、フロントでチェックインする時に、朴さんが「地下にサウナが無料で利用できるからね」といっていたので、サウナだけかと思っていたが、実は立派な大浴場があった。広い浴室にはリハビリ用なのか深く長い浴槽、高低温に仕切られた浴槽、サウナやアカスリ場もある。更衣室には、オーナーの趣味なのかいくつもの銘石が展示されている。源泉は78度の硫黄泉は韓国一の高温。効能は、神経痛、胃腸病、皮膚病、便秘、痔疾、婦人病、水虫など。
韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 288.jpg
元湯旅館の地下一階にある大浴場

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 292.jpg
温泉玉子を売っている

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 295.jpg
元湯旅館のロビー

 翌日、コムタンの朝食を済ませて、北上して蜜陽市にある韓国の三大名楼といわれる嶺南楼(ヨンナンリュウ)へ行く。新羅慶徳王(742~765年)にこの場所にあった嶺南寺の付属楼門に由来し、1365年にさらに楼を高く新築し嶺南楼と名づけた。現在の楼は、1843年に改築した。洛東江の支流の蜜陽江川の絶壁の上にある景観が素晴らしい。
韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 309.jpg
韓国の三大名楼といわれる嶺南楼(ヨンナンリュウ)

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 318.jpg

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 321.jpg
1843年に改築した嶺南楼

 その後は釜山に一気に車を進める。朴氏は数年前までは、300人の従業員を抱える中企業の社長業だったがリーマンショックの影響か、数億円の不渡りを出し生活環境は変わってしまった。今は技術の進んでいるソーラーシステムの普及に関わっているという。私がうなぎを食べたいというと「お昼は自分が付き合っている元日本語ガイドをしていた彼女を誘って一緒に食事でよいか?しばらく日本語を使っていないので彼女にとってもありがたい」というので喜んで了承した。本日宿泊予定の釜山駅近くのコリアモーテル(室料50,000ウォン)に荷を降ろしてから、彼女と合流し、20数年ぶりの海雲台(へウンデ)温泉に行ってみることになった。高速自動車道で北東へ15km離れた海雲台へ向かうが、日曜日で大変混雑している。天気がよいので海岸にはテントを張ったりして海遊びの人々で賑わっている。海沿いのレストランはいずれも満席で賑々しい。松亭海岸(ソンズアン へーアン)のレストランで全長20センチほどのうなぎの一種という「コンジャンア」を小さく刻んで野菜との鉄板焼きを食べる。こりこりとした食感でそう美味しいものではなかった。海雲台温泉は、大型ホテルが海辺に並ぶ韓国の代表的リゾート地で夏には海水浴場として全国から数十万人が押し寄せる。今日の海雲台温泉の開発は、日本人医師・和田野茂氏らによる。1905~6年頃、海雲台の田圃を買収し、手堀の井戸を掘って浴場を造った。その頃は泉温が低く、1911年巌永米吉氏らが地下10mほどを堀削に成功し52度の泉源を得て温泉場の基礎を作った。食塩とラジウムを含むアルカリ性単純泉で効能は、神経痛、リウマチ、皮膚病、動脈硬化症、高血圧症など。
韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 355.jpg
海雲台海岸(温泉)

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 353.jpg
松亭海岸

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 349.jpg
海に面したこうした食堂が多い

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 342.jpg
うなぎの一種という「コンジャンア」の鉄板焼き

 夕食は、韓国料理はもう沢山だと釜山ロッテ百貨店光復店(南浦)に行く。10階フロアの日本料理店が何店舗かあり、「レストランこんぴら」で12,000ウォンの握りずし・讃岐うどんセットをいただいた。ここの二人のウェイトレスは就業時間が21時らしかったが、20時52分頃に私服に着替えて帰っていった。客が2組しかいないので暇だからか?ここからは釜山駅近くのホテル「コリアンモーテル」までの1kmをぶらぶら歩いて帰った。これまでの宿泊ホテルで一番グレイドが高かった。広く内装がしっかりしていて、浴槽はジャグジーが付いていた。インターネット接続のパソコンも完備だ。
韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 364.jpg
ロッテ百貨店の日本食レストランで

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 373.jpg
釜山駅近くにあるコリアンモーテル・洋室

韓国・釜山近郊の温泉を訪ねて! 2012.4.27~30 369.jpg
浴室

 翌日、6時に朴さんに迎えに来てもらい、釜山空港直前のお土産店でおみやげに韓国カタツムリコスメなどを購入。今回の釜山近郊温泉めぐりで、4ヶ所の温泉場に行き、3ヶ所の温泉に入浴することができた。海外温泉57~59ヶ所目の温泉入浴だった。


☆水戸街道を歩く⑥牛久から土浦宿 https://hide-tabi.blog.ss-blog.jp/2021-03-25
☆水戸街道を歩く③松戸宿~小金宿~柏へ。https://hide-tabi.blog.ss-blog.jp/2021-01-10
☆シルクロード・敦煌の莫高窟、鳴沙山、月牙泉へ。https://hide-tabi.blog.ss-blog.jp/2019-10-22
☆信州・白馬温泉に長期滞在し、ハイキング三昧へ! https://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2019-06-14
☆ミャンマー最大の名所・仏教建築群バガンに来た! https://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2019-02-15
☆インドネシア滞在の旅 出国審査で「違法滞留」https://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2018-07-01
☆奄美大島へ友人と古民家探しに行く!http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2017-12-28
☆危機一髪エッセイ http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2017-02-26
☆四国歩き遍路 第1番・霊山寺~第6番・安楽寺http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2017-03-25
☆北国街道を歩く 軽井沢追分宿からの挑戦!http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2016-08-12
☆旅と温泉の情報室 http://aspa.starfree.jp/
☆旧街道を歩く旅 http://aspa.starfree.jp/tabi/nikko/index.html
★スペイン聖地サンティゴ巡礼を歩く 初日サン・ジャン・ピエ・ド・ポーから
 http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2013-06-19
☆海外温泉入浴珍道中 http://aspa.starfree.jp/junyoku/matsuno.htm
☆旅と温泉の思い出ショップ http://aaspa.web.fc2.com/shop/
☆おんせん県おおいたで、生活費1ヶ月6~7万円で過ごせるか挑戦中!第2弾
 http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2014-02-01




nice!(42)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 42

コメント 3

珊 愛

こんばんは!
当ブログにご訪問&nice!をして頂きまして、
有難うございます。
盛りだくさんのお写真ですね。
その場所まで行ったような楽しい気持ちになりました~♪
by 珊 愛 (2012-05-13 23:10) 

YUTAじい

おはようございます。
ご訪問、nice! ありがとうございます。
by YUTAじい (2012-05-14 06:53) 

ちゃーちゃん

こんにちは‼
沢山の写真見せて頂きありがとうございました・・・韓国は♨が有っても日本みたいに裸で入ら無いのですか・・・? 足湯は有りそうですね。
ちなみに韓国料理は美味しいですね(*´ー`*)
by ちゃーちゃん (2012-05-23 15:42) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0