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温泉夜話 温泉巡浴1,300湯を記念に! [温泉マニア]

温泉夜話 温泉巡浴1,300湯を記念に!
温泉巡浴1300湯を達成して.jpg
金森 達 画

2009年7月、東京神田で、温泉達人会の冊子を発見して、温泉達人会の存在を知りました。温泉入浴500湯以上で温泉好きが入会の条件という誠に変わり者の温泉マニアの会です。その折に「温泉に対する思い」を述べなければならないので、それを兼ねて1300湯巡浴達成を記念してこの記録を作ります。

さて、500湯目は私が社会人になった1968年から500湯達成の1989年8月10日まで、21年かかり、http://www.a-spa.co.jp/junyoku/500/onsen-jyunyoku500.htm
1,000湯目はさらに13年かかり2002年4月に達成しています。
http://www.a-spa.co.jp/junyoku/100/onsen-jyunyoku1000.htm
1999年10月からは、旧街道歩きをはじめて旧東海道五十三次を、2001年からは旧中山道六十九次を歩きつないで2005年7月27日に京都に到着しました。1,000湯達成のときは、木曽路を歩いた時で、木曽五木に囲まれた一軒宿「鹿の湯温泉かもしか荘」でした。1300湯目への温泉巡浴は、その後旧日光街道・奥の細道歩きに平行しての時期にあたります。1000湯以降の印象深い湯は、2006年1月に和歌山県ゆの里温泉を再訪、療養宿泊施設「このの」の入浴をさせていただきました。2007年島根県・山口県の温泉巡りでは、本田さんという民家の浴槽にこんこんと引かれた湯の原温泉、ナトリウム・炭酸水素塩泉は成分が濃く、油の膜が浮いているような温泉で驚きました。温泉津(ゆのつ)温泉や俵山温泉街の風情にも感動しました。2008年1月には、日本最古の有馬温泉の泉源めぐりをし、天神泉源、極楽泉源は迫力があり、鉄管の取替え工事にも出会えました。1000湯から1300湯にいたる温泉めぐりの半数は、「奥の細道を歩く」の途中で立ち寄ったところです。

温泉の偉大さにショックを覚えたきっかけは、1977年3月、増富温泉不老閣に宿泊したときでした。玄関の左壁に手紙が沢山張り出していました。いくつか読んでみると、全てが末期がんで医者に見離された方たちが、このホテルで温泉療養して生還し、そのお礼の手紙だったのです。私はそれまで、温泉療養によって胃腸や神経痛、あるいは子宝に恵まれるという効能は知っていましたが、「各種のがんが治るという・・・これほどとは?」とこの日が私の温泉開眼の日だと思っています。

温泉巡浴のきっかけは、旅行業の営業上の「お客様が知らない情報を得たい」との一念でしたが、1980年代までは日本各地に残る素朴な保養や療養温泉に出会うことが楽しみでした。そうした情報を知る私が多くの方々にこうした情報をお知らせする責任があると思っていました。現代の医学や医療現場が、根本的な治療ではなく対処療法に偏っているという不信が私をいっそう温泉に向かわせたともいえます。

2002年8月、それまで仲間と経営していた旅行代理店の有力な一人がやめることになり、心ならずも独立することになりました。そのときの社名に「将来、温泉を対象とした仕事がしたい」と「a spa(温泉)」と「温泉」を意味する言葉「アスパサービス有限会社」にしました。時にインターネット時代で、いち早くホームページを作成することになり、大手業者との差別化の意味もあり、「湯治宿や療養温泉の情報を提供すること」を中心にしたものです。低廉価格の宿の紹介では、商売にもならず、湯治に出かけられない人たちに、宅配で「飲む温泉水」を提供しようと、「天然温泉水のネット販売」を手がけました。これまでに延べ20種類の温泉を販売・紹介してきました。丁度温泉ブームのはしりで、一箇所で何種類もの温泉水を販売しているのは当社のみで、ネット界では独壇場でマスコミからの取り上げや問い合わせが相次いだものでした。2005年2月19日TBS放送の黒柳徹子さんが出演する「日立 世界ふしぎ発見」で飲める温泉水「観音温泉」「月のしずく」「雲峰の霊泉」を番組製作会社からの求めに応じて情報や商品を提供したのは、当社でした。この頃は、温泉ブームに先駆けて温泉ブームを推進した担い手だったと自負しています。

2002年10月、宮崎県の日帰り温泉施設でのレジオネラ菌死亡事故後のレジオネラ菌対策で、浴槽に循環設備を取り入れ、塩素殺菌をしなさいとの行政側の圧力によって、多くの温泉場が塩素蔓延の温泉という危機的な状況が続いています。日常的に温泉場へ出かける私にとっては、北海道を除いて9割ほどの温泉場はもう天然の温泉とはいえない状況だといわざるを得ません。温泉宿の担当者に現状や対策を聞くと、行政側の一方的な圧力に「天然の温泉を守ろうとしている」良心的な経営者たちも心ならずも諦めの心境でいることに温泉を愛するものとして深刻にならざるを得ません。人間の身体に深刻な影響を与えない安価な殺菌方法が無いのか、関係者の研究が急がれています。

私はかつての古きよき時代・・・天然の温泉がよい環境の下で保養・療養にいそしめる日本に再生するために努力したいと思っています。そのために現状を知る私たちが、危機的な現状を知らせ、よりよい温泉地の紹介や理想的な温泉知識などの啓蒙活動を楽しくやりたいと思います。温泉達人会がその活動を担われるよう期待しています。

旧街道を歩く旅 http://www.a-spa.co.jp/tabi/nikko/
温泉巡浴500湯を達成して http://www.a-spa.co.jp/junyoku/500/onsen-jyunyoku500.htm
温泉巡浴1000湯を達成して http://www.a-spa.co.jp/junyoku/100/onsen-jyunyoku1000.htm
ペットと泊まる温泉宿 http://www.a-spa.co.jp/pet/

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コメント 5

いっぷく

ただただ驚きです。こんなに温泉を楽しんでいらっしゃるとは。
温泉が塩素殺菌処理されているのが9割とは驚きでした。
by いっぷく (2009-10-01 00:28) 

kaoru

おはようございます。
1,300湯って凄いですね。
温泉ブームを推進した担い手って素晴らしいですね。
私も温泉大好きですがなかなか巡られないので
これからも色々と教えて頂けるのを楽しみにしていますね。
by kaoru (2009-10-01 05:13) 

hide-m

いっぷくさん 名だたる温泉地の大ホテルは、強酸性泉を除きほとんど循         環式・塩素殺菌です。もっと源泉と消費者の健康を守る努力         をして欲しいです。
kaoruさん マニアが講じてというところでしょうか。家族の間では、ひんし         ゅくものでした。いくらかでも温泉に興味のある方たちに貢献        できればと思います。
xml_xslさん kohtyanさん shinさん さくら君さん emilyさん ご訪問と        nice!をありがとうございます。


by hide-m (2009-10-01 17:48) 

ryon

1300すごいですね~
健康第一っ
by ryon (2009-10-01 19:16) 

hide-m

ぶうさん ryonさん はるさん まさみん ソニックマイヅルさん hiroさん 袋田の住職さん KAZUYAさん ご訪問とnice!をありがとうございます。






by hide-m (2009-10-13 07:54) 

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