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文学を訪ねる温泉紀行 8.かみのやま温泉 [文学を訪ねる温泉紀行]

文学を訪ねる温泉紀行 8.かみのやま温泉

 かみのやま温泉は、長禄2年(1458年)月秀という僧が、沼地の湯で脛の傷を癒している鶴を見て発見したといわれ、「鶴脛(つるはぎ)の湯」と呼ばれた。市内の地区ごとに湯町、十日町、新湯、高松、葉山、河崎、金瓶などの温泉があり、総称してかみのやま温泉と呼んでいる。上山には斎藤茂吉の生家、斎藤茂吉記念館や林芙美子の句碑がある。上山の守谷家の三男として生まれた斎藤茂吉は、父母と故郷を愛し、幼少より「神童」といわれ育った。郷土出身の斎藤紀一をたより、医学の道を進みながらも、正岡子規に傾倒し、医学と歌作の二つの道を歩む。斎藤家の婿養子になり、アララギ派の歌人として「赤光」、「あらたま」、晩年の歌集「白き山」など優れた歌集を残した。最上川など故郷を詠んだ「最上川逆白波の たつまでに ふぶくゆふべとなりにけるかも」「最上川の 上空にして残れるはいまだ うつくしき虹の断片」が秀逸とされる。
山形県・上山温泉 斉藤茂吉.jpg
金森達 画

追記:130年前、英国人女性イザベル・バードは、1878年に横浜、東京から日光に向かい、新潟から難所続きの赤芝峡を経由して7月頃、山形県置賜(おきたま)・上山を訪ねている。1880年刊「日本奥地紀行」である。平地に降りて「米沢平野は、南に繁栄する米沢の町があり、北には湯治客の多い温泉場の赤湯があり、まったくエデンの園である。・・・アジアのアルカディア(桃源郷)である」喧騒な雰囲気の赤湯を避け、「丘の傾斜地に上山の町が心地よく横たわっている。・・・上山は清潔で空気がからりとしたところである。美しい宿屋が高いところにあり、楽しげな家々には庭園があり、丘を越える散歩道がたくさんある。」とバードは賞賛している。バードを感動させた集落はいまでも健在で、田植えがされる季節の米沢平野に訪れたい。


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hide-m

takagakiさん takemoviesさん Paceさん kohtyanさん たいようさん ご訪問をありがとうございます。またぜひお越しください。

by hide-m (2008-06-25 08:26) 

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