北海道北見市内温泉と網走へ行く！自由民権運動の歴史に触れる！(その1） [温泉巡浴]
2010.12.10～13 北海道北見市内温泉と網走へ行く！自由民権運動の歴史に触れる！(その1）
網走監獄博物館浴場
大正3年生まれの母は、今年の春まで自宅で野菜作りやビーズ玉編みで達者な日々を過ごしていたのだが、2010年12月09日に96歳で亡くなった。福島市から北海道に入植した農業の父に昭和10年に嫁ついで苦労をしたが、晩年は元気で気ままに暮らしたといってよいと思う。12月12～13日に東京からお見舞いに行く予定が、2日早く葬儀に行くことになってしまった。
飛行機上から女満別周辺
北見市内には何件かの温泉宿があり、まだ入浴していないビジネスホテル「ドーミー・イン北見」に連泊することになった。道北の北見は例年より暖かいとは言え、最低気温が零下9度、最高気温2度くらいで東京と比べ10度の差がある。フード付の防寒具なしには外出できない。
ドーミイン北見全景
ドーミイン北見から見た北見市内
妻が網走監獄博物館や流氷館に行った事が無いというので12日に網走へ列車で行くことにした。1時間ほどでJR石北本線網走駅に到着。路線バスの待ち時間に「回転寿司かに源」で昼食をとる。鮪、うに、さんま、帆立などいずれも鮮度がよくぷりぷりで美味しい。しかも安い！バスで15分も行くと三眺山ふもとにある赤煉瓦塀に囲まれた網走監獄博物館に到着。ここは年中無休で、こんな寒いところに客が来るのか？と思いきや、広い敷地にところどころで2～3人グループの観光客に出会う。ここで冬を越すのは大変だったろう。売店では無料で甘酒を振舞っていた。
網走市内・回転寿司「かに源」
網走監獄博物館正面
庁舎内にある売店
監獄内部
監獄内部・五翼放射状平屋舎房の移築復元（登録有形文化財）
独房
浴場
教誨堂（移築復元・登録有形文化財）
ところで、明治政府は道東地方の開拓を急ぎ、明治23年、道央から北見地方への旧中央道路建設に網走監獄の受刑者が重労働に使役された。当時人口631人の網走に囚人1,200人、看守173人が送り込まれたという。鎖を繋がれたまま亡くなった受刑者が埋葬された｢鎖塚｣が端野、緋牛内に残っている。明治30年に開拓と国道の任務を帯びて「屯田兵中隊」が野付牛(現北見)に配置された。民間では同年に坂本直寛、澤本楠弥、前田駒次らによって｢北光社｣が設立され、高知県から農民約120戸が入植した。坂本直寛は坂本龍馬の甥だと知り驚いた。龍馬の姉千鶴の子で龍馬の兄、坂本権平の養子として家督を継いだ。維新後キリスト教徒となり、自由民権運動の闘士として活躍、弾圧されて投獄される。
北見駅隣接の観光案内所で、「かつて、秩父事件の井上伝蔵氏が隠れ住んでいたと聞いた事があるが、その資料はあるのだろうか？」と聞くと貸出しができないがコピーはできるとおっしゃって、かなり分厚い資料を作っていただいた。秩父事件は明治17年（1884年）10月31日に埼玉県秩父で起きた自由党員、貧窮農民による武装蜂起事件で、映画「草の乱」で見られた方もいるだろう。秩父困民党の会計長井上伝蔵は逃げ延び、行方が知れなかった。ハッカ景気で沸いた野付牛村（現北見市）に井上伝蔵一家は明治45年に札幌から転入、大正7年（1918年）に北見市で劇的な生涯を終えていた。この歴史発掘には、私が在校していた北見北斗高校社会科の先生小池喜孝氏によるものが多い。伝蔵は、北見市北１条西三丁目あたりに、伊藤房次郎の名で住んでいた。「ドーミーイン北見」からJR北見駅に行く途中の場所に当り、勿論今はもうその面影は無い。
秩父事件の会計長井上伝蔵、坂本龍馬の甥坂本直寛と北見で明治時代の歴史を彩る自由民権運動で活躍された偉人達を知る旅となった。（その2へ続く）
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旧街道をあるく旅http://aaspa.web.fc2.com/index-tabi.html
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網走監獄博物館浴場
大正3年生まれの母は、今年の春まで自宅で野菜作りやビーズ玉編みで達者な日々を過ごしていたのだが、2010年12月09日に96歳で亡くなった。福島市から北海道に入植した農業の父に昭和10年に嫁ついで苦労をしたが、晩年は元気で気ままに暮らしたといってよいと思う。12月12～13日に東京からお見舞いに行く予定が、2日早く葬儀に行くことになってしまった。
飛行機上から女満別周辺
北見市内には何件かの温泉宿があり、まだ入浴していないビジネスホテル「ドーミー・イン北見」に連泊することになった。道北の北見は例年より暖かいとは言え、最低気温が零下9度、最高気温2度くらいで東京と比べ10度の差がある。フード付の防寒具なしには外出できない。
ドーミイン北見全景
ドーミイン北見から見た北見市内
妻が網走監獄博物館や流氷館に行った事が無いというので12日に網走へ列車で行くことにした。1時間ほどでJR石北本線網走駅に到着。路線バスの待ち時間に「回転寿司かに源」で昼食をとる。鮪、うに、さんま、帆立などいずれも鮮度がよくぷりぷりで美味しい。しかも安い！バスで15分も行くと三眺山ふもとにある赤煉瓦塀に囲まれた網走監獄博物館に到着。ここは年中無休で、こんな寒いところに客が来るのか？と思いきや、広い敷地にところどころで2～3人グループの観光客に出会う。ここで冬を越すのは大変だったろう。売店では無料で甘酒を振舞っていた。
網走市内・回転寿司「かに源」
網走監獄博物館正面
庁舎内にある売店
監獄内部
監獄内部・五翼放射状平屋舎房の移築復元（登録有形文化財）
独房
浴場
教誨堂（移築復元・登録有形文化財）
ところで、明治政府は道東地方の開拓を急ぎ、明治23年、道央から北見地方への旧中央道路建設に網走監獄の受刑者が重労働に使役された。当時人口631人の網走に囚人1,200人、看守173人が送り込まれたという。鎖を繋がれたまま亡くなった受刑者が埋葬された｢鎖塚｣が端野、緋牛内に残っている。明治30年に開拓と国道の任務を帯びて「屯田兵中隊」が野付牛(現北見)に配置された。民間では同年に坂本直寛、澤本楠弥、前田駒次らによって｢北光社｣が設立され、高知県から農民約120戸が入植した。坂本直寛は坂本龍馬の甥だと知り驚いた。龍馬の姉千鶴の子で龍馬の兄、坂本権平の養子として家督を継いだ。維新後キリスト教徒となり、自由民権運動の闘士として活躍、弾圧されて投獄される。
北見駅隣接の観光案内所で、「かつて、秩父事件の井上伝蔵氏が隠れ住んでいたと聞いた事があるが、その資料はあるのだろうか？」と聞くと貸出しができないがコピーはできるとおっしゃって、かなり分厚い資料を作っていただいた。秩父事件は明治17年（1884年）10月31日に埼玉県秩父で起きた自由党員、貧窮農民による武装蜂起事件で、映画「草の乱」で見られた方もいるだろう。秩父困民党の会計長井上伝蔵は逃げ延び、行方が知れなかった。ハッカ景気で沸いた野付牛村（現北見市）に井上伝蔵一家は明治45年に札幌から転入、大正7年（1918年）に北見市で劇的な生涯を終えていた。この歴史発掘には、私が在校していた北見北斗高校社会科の先生小池喜孝氏によるものが多い。伝蔵は、北見市北１条西三丁目あたりに、伊藤房次郎の名で住んでいた。「ドーミーイン北見」からJR北見駅に行く途中の場所に当り、勿論今はもうその面影は無い。
秩父事件の会計長井上伝蔵、坂本龍馬の甥坂本直寛と北見で明治時代の歴史を彩る自由民権運動で活躍された偉人達を知る旅となった。（その2へ続く）
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網走ですか。想像つかないデス。でも、いつか見に行きます。
100名城が3つも北海道にはありますから。。。
by ノリパ (2010-12-24 19:15)