伊豆西海岸・土肥温泉のはなし ②「まぶ湯」、共同浴場「楠の湯」、「屋形共同浴場」へ [温泉巡浴]
伊豆西海岸・土肥温泉のはなし ②「まぶ湯」、共同浴場「楠の湯」、「屋形共同浴場」へ
2,007年8月21日、土肥温泉歴史めぐりに出かけた。20数年前に安楽寺境内の「まぶ湯」を見学し、30年前から入浴を禁じていたにもかかわらず、誰もいないことを確認し、入浴したことがあった。途中役所手前にある郵便局へ足を運んだ。温泉ファンとして「温泉郵便局」での貯金のためである。ここの郵便局は「土肥郵便局」だが、受付で預金の際に通帳に押してくれるスタンプを見せていただいた。「伊豆西海岸土肥温泉 土肥郵便局」であった。「ビンゴ!」すでに4時を過ぎていたので、貯金は翌日に来ることにした。そこで「土肥温泉の温泉旅館最初の創業した朝香旅館の朝香平十郎、朝香平蔵をご存知ありませんか?」と訪ねると目の前にいた女性が「私の身内です。」という。ネームプレートを見ると「朝香礼子」さん。「詳しくは判らないので、隣の洋服屋に私の伯父さんがいるから知っているかも知れない。」そこへ行くと結局、役所で聞いたらと言うことになり、伊豆市土肥支所へ。
担当者に資料をいただき、①朝香家の子孫を知りたい。②営業をしていない民家で温泉を自宅に引いているようだが、実体を知りたい。③温泉ホテル・旅館の温泉は今どう管理しているのか。を訪ねた。①は馬場地区に朝野屋旅館があり、子孫が経営している。海岸側で勝呂宗平の明治館も子孫が経営をしている。②温泉資源を守るために昭和44年に集中管理方式に切り替えた頃、以前から温泉の権利を持っている人たちが個人に売買していたこと。最低限の売買金額を決めていたこと。現在の世帯数150世帯に対し約200世帯が自宅に温泉を引いていること。1分間に1.8ℓで月3,780円、3.6ℓで7,460円が最低の基準料金であること。③集中管理方式と自家源泉を持っているところと併用式であることなどがわかった。
その後、安楽寺の「うぶ湯」へ向かう。樹齢1000年(樹高25m、根回り14.2m)県天然記念物の大クスの巨木に驚く。
住職に150円を支払い、6体の子宝地蔵が立ち並ぶ入り口を抜けて、洞くつの手前にある「まぶ湯」に対面する。
檜作りの浴槽(1.5m×2m)が半分に仕切られている。手を湯につけると45度位で結構熱い。昔の湯温32度ほどとは相当違う。奥には金鉱跡の坑道が15mも続く。昔来たときは、坑道の記憶はもう薄れていた。住職に再度温泉はなぜ変わったのかを訪ねると、集中管理の温泉と混ぜているとか。昔からの湯は枯渇したのかも知れない。
このあたりは山の傾斜だが、温泉旅館や民宿が何軒かある。近くにある土肥神社へ移動する。
ここも「大湯」「小湯」と呼ばれる「古湯」があった場所である。ここにも「平安の大クス」(樹高16m、根回り11m)が鎮座する。海上からの目印だったとか。参拝の後、馬場温泉共同浴場「楠の湯」で入浴する。
内湯は45度位で熱く、入浴者は温い露天風呂のほうから入浴する。内湯で熱い湯を掛け湯で体を慣らしながら、何とか入浴する。本日の宿泊は、温泉街の西のはずれ、桂川シーサイドホテルなので、向かう途中、土肥金山の西側・海岸ぶちにある屋形共同浴場にも立ち寄る。
土肥海水浴場沿いには土肥マリンホテル、たたみの宿「湯の花亭」、グランドホテル明治館が立ち並ぶ。
たたみの宿「湯の花亭」は、館内が畳尽くしで、湯船の底も畳という徹底振りで、異色の宿である。
異色の温泉宿 畳の宿「湯の花亭」
☆エッセイ「温泉夜話」http://www.a-spa.co.jp/yawa/index.htm
☆温泉郵便局のはなしhttp://www.a-spa.co.jp/yawa/yawa1.htm#post
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