島根県温泉巡浴 山陰の名湯・有福温泉に泊まる! [療養・湯治の宿]
2007年5月13日~18日島根・山口県温泉巡浴紀行
5月14日(月)島根県温泉巡浴初日・5ヶ所目の宿
⑤1300年の歴史が薫る山陰の名湯 有福温泉たじまや旅館
実は今日は温泉津温泉に宿泊するつもりだったが、電話連絡をすると軒並み休業が多いのだ。連休明けでとても暇な時期だったようだ。宿に紹介していただいた旅館組合の電話に誰も出ない。ということで温泉津温泉は諦めて、有福温泉に宿泊することにした。途中、大田市外の医院でのどの薬を処方してもらう。
温泉津温泉に立ち寄ってから、有福温泉に向かう。
温泉の歴史は古く1300年前、孝徳天皇の時代に天竺(インド)の人法道上人の発見といわれる。予約した宿は、数少ない天然内湯がある湯治宿の「たじまや旅館」。客は私一人か?二階の部屋のどれを使ってもよいという。二間続きの欄間がすばらしい部屋もいいかなと思ったが、部屋が広いと朝冷えるので暖房が弱くなると聞いて、6畳の間にした。部屋にはトイレはなく、廊下に出て共用の洗面所とトイレ。
たじまや旅館のパンフレット提供
有福温泉は敬川の北側に湯脈があるらしく、坂の温泉街となっている。二階からも出入りでき、東に隣接する共同湯「やよい湯」はすぐそばだ。西側に行くと開湯伝説のある薬師堂下から自然湧出する源泉の脇に造られた洋風のレトロ建築物共同湯「御前湯」がある。共同湯はもうひとつ「さつき湯」と3ヶ所あり温泉情緒を作っている。昭和初期には「さくら(櫻)湯」の4ヶ所の記録もある。この頃も宿は7軒あった。
共同湯「やよい湯」
共同湯「さつき湯」
源泉はh9.0のアルカリ性単純泉で「美人の湯」で知られる。神経痛、リウマチ、皮膚病、婦人病、病後回復、美肌効果など。また原爆被爆者のリハビリに貢献し、療養研究所がある。
名物の共同湯「御前湯」には翌日朝入浴した。
共同湯「御前湯」玄関
御前湯玄関
御前湯湯船(源泉掛け流し)
昭和3年に洋風建築に改築されたもので、二階には昔の栄えた湯治時代の写真が展示されている。源泉掛け流しの源泉は47.3度で、石造りの八角形の湯船は、いかにも時代を感じさせる。
たじまや旅館の内湯は、毎分6.1ℓの自家源泉で、一辺が1.5mの三角形のタイル張り浴槽で、ビーナスが持つ壷から湯が流れ落ちる。たじまや旅館の源泉の成分は、他の共同浴場とさほど違いがない。
たじまや旅館内湯(源泉掛け流し)たじまやパンフ写真提供
夕食は部屋に運んでくれる。アジの南蛮漬け、カニの足、浜田ののどぐろ(塩焼き)、お造りはトロ・イカ・鯛、天ぷらは白魚・ぜんまい・海老・筍、煮物、島根牛に湯葉が入った牛鍋など。海鮮ものが新鮮でこくがあっておいしかった。朝食は目玉焼きと野菜、焼き魚、ほうれん草のおしたし、焼き海苔、湯豆腐、昨夜出し忘れたメロン。1泊2食付で8,550円。
たじまや旅館夕食膳
たじまや旅館朝食膳
有福温泉に旅館は8軒あるが、昔ながらの湯治客対応の旅館が多い。段上にある有福観光ホテル樋口にはトイレ付客室や露天風呂付客室がある。
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