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温泉郵便切手のはなし [温泉マニア]

2000年11月16日に郵政省の相談室に、永年疑問に思っていたことをメールで質問をしたことがあった。「私は温泉にこだわったコレクションをしていますが、切手で温泉を題材にしたものが少ないと思っています。日本にこれだけの温泉があり、日常生活にに大きな影響を与えているのに、私の知る限り、地獄谷温泉と道後温泉のみと記憶しています。切手のデザインを決めるのに、どのような議論の末、どう決定されるのか知りたいのですが、どうでしょうか。」しばらくして、メールで回答があった。内容は、各地区ブロックでの関係者の寄せられた要望を検討して決定しています、と言うような当り障りの無い、でも具体的にはよく解らないものだったと記憶している。

 これまで温泉を題材にしたものは本当にどれほどあるのか。平成元年4月1日に62円切手として「お猿の温泉」が発行され、好評につき平成11年10月13日に80円切手として再発行された。「お猿の温泉」は、長野県下高井郡山ノ内町の地獄谷温泉に入る野生の猿をモデルにしたものである。

金森達画
ここは一軒宿の後楽館で、私は1981年4月4日に入浴し、露天風呂には珍しく外人のアベックが入浴中で、慌てて内風呂に戻った記憶のある温泉だった。切手のデザインは雪が舞う中、猿が親子で温泉に入るほのぼのとした風景を切絵で描いている。作者はきりえ作家の柳沢京子さん。

長野県地獄谷温泉 一軒宿 後楽館
 もうひとつは、1999年2月1日に80円のふるさと切手として発行されたもので、愛媛県道後温泉にある国の重要文化財に指定されている道後温泉本館を描いている。これも平成元年6月1日に62円切手として発行されたものだが、好評のため再発行された。日本最古といわれる道後温泉は、松山市のシンボルとして親しまれている。道後温泉本館は明治27年(1894年)年以来、全国で始めての近代和風建築として三層楼の威容を誇り、国の重要文化財に指定されている。原画は洋画家の坂田虎一氏によるもの。

愛媛県道後温泉 道後温泉本館
 どのような経過で採用されるのかを知りたくて、草津温泉の地元の草津郵便局に問い合わせてみた。ある職員の話として聞いて欲しい。草津温泉は昨年100周年の記念(何の記念か聞き忘れてしまった。)なので、関東郵政局に草津温泉とベルツ博士を絡めて発行要望を上申したら、ベルツ博士の業績の評価が分かれるとかの理由で、発行はボツになったという。また、ふるさと切手として、草津の湯畑と湯畑の風景になじみの灯篭をデザインした物を上申したら、灯篭は宗教上問題があるので、と言う理由でこれもボツになった。それ以後、3~4年の予定がびっしり詰まっている、と言う。なるほど、要望は出しているようだが、審査?の段階ではねられていることが伺えるようだ。

だがしかし、何か悲しいではないか。そういう些細な(人物の評価や宗教上の判断は些細とはいえぬが。)揚げ足とりに聞こえるのは私のひがみなのか?採用すると言う立場で検討することは出来ないのか。ベルツが問題ならベルツを除けばよいし、灯篭が問題なら灯篭を除けばよいではないか。と温泉マニアの私はつい血圧が上がるのを気にしながら興奮してしまうのである。

2001年秋にヤフーオークションで、温泉切手で検索して「箱根温泉」切手を見つけた。早速オークションで手に入れた。後で調べて見ると、1950年に毎日新聞社の主宰で全国からハガキによる投票で選ばれた10部門(山岳・平原・都邑・・・)の各1位を切手にしたものだった。都邑の箱根温泉は実は「大湧谷」と「芦ノ湖」の二枚が1951年5月25日に発行されていた。私が手に入れたのは、この内の「芦ノ湖」だった訳だ。もう一枚の「大湧谷」を是非とも手に入れたい

旅と温泉の相談室http://www.a-spa.co.jp/
全国お勧め温泉宿http://www.a-spa.co.jp/onsen-yado-index.htm
道後温泉・道後館http://www.a-spa.co.jp/spa/dogo/
温泉マニアのページ http://www.a-spa.co.jp/maniya/index.html
エッセイ「温泉夜話」 http://www.a-spa.co.jp/yawa/index.htm


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