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鯉のぼり話のあれこれ [東京・青梅周辺]

鯉のぼり話のあれこれ
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金森 達 画

鯉のぼりの起源は、中国の黄河上流に激流が連なった竜門と呼ばれる難所があり、そこを登り切った魚は竜になれるという登竜門伝説にある。日本では江戸時代に武家で始まり、歌川広重の浮世絵「名所江戸百景」の「水道橋駿河台」には、真鯉(黒)のみが描かれている。明治時代から緋鯉(赤)との対で上げられるようになり、昭和時代からは家族を表すものとして子鯉(青)も添えられるものが主流となった。江戸中期に武家の旗指物に絵を描き、端午の節句に飾る幟旗から、鯉のぼりになったともいわれる。

私の実家は大正12年に、福島市信夫郡清水町南又から北海道北見市郊外のへ移住した開拓農家だった。子供の頃、掛け軸の雛飾りや鯉の滝登りを床の間に飾られていた記憶がある。福島市内の農家時代は庄屋だったと聞かされていて、落ちぶれていたとはいえ移住時に持ち込んだらしい。暮れやお盆の時期に、家族にはいない名前の「松野吉十郎様」あての手紙やはがきが来ていたことに不思議に思っていた。後に、「吉十郎」は代々の名前で、我が家の祖父は五代目、父は六代目であることがわかった。福島時代の大正時代初期は、第一次世界大戦後の恐慌で、資産家や大農家は没落し、北海道への心機一転をもとめて移住者も多かったころだ。我が家も没落し、一攫千金を求めて移住したのだろう。

少年時代は、小中学校は複式学級で、校庭の鯉のぼりは、村で唯一のものだった。後にそれぞれの自宅に鯉のぼりが飾られていることに羨望の気持ちがわいた。貧乏根性が抜けず、人並みに稼いでからも、雛飾りや鯉のぼりは買ったことはなく、子供たちが保育園で作った紙製のひな飾りや鯉のぼりで済ませた。

鯉のぼりは、今は少子化の影響なのか、使われなくなった鯉のぼりや雛飾りを役立ててほしいと寄付することで、観光の活性化に役立てようとしている。河原に何百の鯉のぼりを吊り下げてみたり、寺社の階段に何百の雛飾りをして客寄せをしたり耳目を引いている。時代にふさわしい必然のアイデアのたまものだと思う。

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