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旧街道歩き閑話 スペイン「聖地サンティアゴ巡礼」とは? [旧街道を歩く]

旧街道歩き閑話 スペイン「聖地サンティアゴ巡礼」とは?
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  スペイン「聖地サンティアゴ巡礼」は、エルサレム、ローマと並ぶキリスト教の三大聖地のひとつで1993年に「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」として世界遺産に登録された。イエスの死後ペトロとヨハネはエルサレムに留まったが、ヤコブは当時のローマ帝国でヒスパニア州と呼ばれていたスペインの地で布教活動をしていた。布教活動が不振に終わったヤコブが紀元44年にエルサレムに戻ったが、キリストの復活を恐れた時のユダヤ王アグリッパはヤコブを迫害し、斬首した。ヤコブの死を悼んだ弟子たちは、彼の死骸を船に乗せガリシアの海岸に流れ着いたが、時代の移り変わりに行方知れずになった。813年、星(ステーラ)の光に導かれて羊飼いにより野原(コンポ)の縁にあった洞窟の中にヤコブの墓が見つけられた。その地に教会が建てられコンポステーラと名づけられた。
イスラム教徒の支配下にあったイベリア半島でキリスト教徒による国土を取り戻す運動にヤコブが現れ(844年クラビッホの戦いなど)キリスト教徒の守り神(守護聖人)として祀られるようになった。

 10世紀頃から巡礼路の整備がされ、12世紀には年間50万人もの巡礼者がこの地を訪れた。16世紀後半に聖ヤコブの遺骸を紛失して巡礼に対する人気が凋落、19世紀後半になりサンティゴ教会の祭壇下の発掘調査により遺骸が発見、再び世界中から注目された。近年では5~18万人の巡礼者が訪れている。

巡礼は基本的には、徒歩、自転車、騎馬によるもので、総距離800余kmのうち最終地点から徒歩が100km、自転車が200㎞手前からの証明(クレデンシャル・巡礼手帳にスタンプを押す)があれば、巡礼証明書を発行してくれる。体力に応じて800余kmをこだわって全て歩くのか一部バスなどの乗り物で移動するのか選択肢がある。最近では足を痛めたなどの理由で重い荷を宅配便で次の宿泊地まで依頼して身軽で歩く人も稀にいる。
私は日本国内五街道を歩いた経験から、全て歩くことにこだわり完全歩行で通すことができた。

 巡礼のルートはヨーロッパ各地からつながっており、私はフランスのサン・ジャン・ピエ・ド・ポーよりピレネー山脈を越えてスペインに入り、ブルゴス、レオンを経由してサンティアゴ・ド・コンポステーラに至る。(フランス人の道)フランス国内のパリから、ル・ピュイから、ヴェズレーから来たという人もいた。
巡礼の道は、ほとんど中世の道を保存・整備されているが、サン・ジャン・ピエ・ド・ポーからロンセス・バージェスまでの25kmのように途中に休憩地点がなく、天候により危険なところは新道が整備されている。フランス・カミーノ事務所では、最初の難所のルートはチラシで新道を勧めていた。私は旧道を選んだが、一緒に歩いた4人だけでそのうちにばらばらになり、疲れて腿が痙攣し、寒くて遭難するのかも知れないと思ったほどだ。

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☆旧街道を歩く旅 http://www.a-spa.co.jp/tabi/nikko/index.html
☆スペイン「聖地サンティアゴ巡礼」の旅 初日サン・ジャン・ピエ・ド・ポーから
http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2013-06-19


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