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中国東北(旧満州)地方の温泉巡り・その3 旅順・老鉄山温泉 [海外のはなし]

その3 旅順・老鉄山温泉
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混浴露天風呂・勿論水着着用(パンフレットから)

9月18日、湯崗子温泉からタクシーで3時間半かかって大連に到着した後、長距離バス乗り場「北崗橋バスターミナル」へ歩いた。大連駅から1.5kmほどの場所だ。バスターミナルに着くときっぷ売り場がわからない。聞く人によりあちこち振り回された。そのうちに5人ほどの男達に取り囲まれ、結局もぐりタクシーと240元から交渉し、170元で老鉄山温泉へ行くことになった。この日何度か日本語がわかるスタッフがいるという老鉄山温泉に電話をしていた。「今日あいているかどうかわかりません。大連からタクシーで150元くらいです」のつぶやき。「えいっ直接行ってしまえ!」
もぐりタクシーは、相当スピードを出して走ったが、1時間40分かかって17時15分に着いた。黄海と渤海の境目を見ることができる遼東半島最南端に程近いところに老鉄山温泉がある。かつては将軍山と呼ばれていた老鉄山の麓、大連市旅順口区にある老鉄山温泉は、大連市内中心部から55km。市内から無料送迎バスが運行しており、日帰りの場合大連市内発10時30分、17時30分帰りの宿泊の場合は10時30分発、帰りは翌日の9時30分となる。

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老鉄山温泉正面

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玄関とロビー

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ロビーの一角

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フロント脇に掲げられる料金表
 
フロントで宿泊はできるが、宿泊料金は通常2人で460元からだという。ネット情報で170元と聞いていたので驚いた。最近料金の改定をしたという。入浴・食事1回付きは108元、宿泊・食事2食付で1人280元、2名以上で230元。お金がないので何とかしてと交渉し、ようやく和室で230元に決まったが、人民元が翌日のホテルを5時発の空港までのタクシー代180元を確保すると元(じんみんげん)が足りないので日本円5,000円で支払いたいというと、延々30分もかかってお釣りの計算で3人の女性が相談。暗くなるので先に浴室の撮影に行ったが、すでに露天風呂は暗すぎてだめだった。それから2階の204の和室に案内していただいた。和室は10畳トイレ付き、テレビ、エアコン付き。
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2階の和室10畳トイレ付き

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和室のトイレ

 夕食は18時から19時までのバイキングとなっている。入浴のお客も同じメニューらしい。冷たいビールであわただしく夕食にありついた。これまで行った食堂には冷たいビールがなかったので、とても美味しく感じられた。大連在住の日本人客が多いと聞いていたが、誰とも会わなかった。
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レストラン 日帰り入浴客も食べに来る。

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私がいただいたお料理の一部

 老鉄山温泉は、2001年11月、北九州の日本人が地下1,500m発掘して日本式の温泉旅館をオープンした。客室は畳敷きに障子の和室、布団で休む。離れには和洋中折衷の豪華別荘もある。源泉が58度のカルシウム・ナトリウム・マグネシウム・炭酸水素、塩素イオンなど30種類の成分を含む天然温泉。1日300tの湧出量を誇る。美人の湯といわれ、神経痛、筋肉痛、関節痛、肩こり、腰痛、痔、婦人病、肥満症に、飲用では糖尿病、高血圧、動脈硬化症、便秘に効能がある。
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浴室入り口

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男性用大浴場・内風呂

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露天風呂(パンフレットから)
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露天風呂(パンフレットから)

 浴場は男女別の内湯と露天風呂があり、水着なしで入浴でき、日本風の入浴が楽しめる。混浴の露天風呂は勿論、水着着用が必要だ。サウナ、マッサージ、休憩室、ビリヤード、バー、レストラン、麻雀室、卓球場、カラオケもある。
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1階のバー

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バー内部

 旧満州三大温泉の一つに「五龍背温泉」がある。今回の温泉取材旅行で、ぜひとも行きたかったが、湯崗子温泉から約200kmも離れ、今回列車移動はとても無理とわかり諦めた。
北朝鮮との国境に近い、丹東から車で30分のところ、鳳凰山麓にある。丹東の(鉄道駅前にある)バスターミナルから「鳳山」又は「五龍背温泉」行きに乗り、「温泉山荘」下車。バス料金は2~2.5元。この温泉も日清、日露の時代から、日本人に利用された温泉で、日清戦争の折に日本軍が占領した時に温泉を発見し、日露戦争時には満鉄社員の保養所として利用された。日本人が開発した温泉で、今でも日本人が建てた湯小屋建築が残っている。かつて南満州鉄道直営の五龍閣に「本館」「保養館」「聚楽館」があり、本館は食事付で他は自炊だった。
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昭和初期の五龍背温泉(昭和6年刊の温泉案内から)

 今は丹東市鉄道局の保養地として温泉山荘「遊泳館」に温泉プールなどがあり、一般に開放されている。日本風の露天風呂もあり、水着着用で楽しめる。五龍背鉄路療養院の隣の瀋陽軍区五龍背療養院の中に旧満州国時代の温泉施設があるが、外国人は立ち入り禁止だ。泉温71度の無色透明のアルカリ性温泉。炭酸塩・重炭酸塩等を含む弱塩泉。やや塩味。神経痛、胃炎、関節痛、皮膚炎など多くの慢性病に効能あり。

エッセイ「温泉夜話」 http://www.a-spa.co.jp/yawa/index.htm

温泉巡浴紀行http://www.a-spa.co.jp/junyoku/index.html

旧街道をあるく旅 http://aaspa.web.fc2.com/index-tabi.html
温泉グッズ 譲ります、譲ってください。http://www.a-spa.co.jp/mania/index.html



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コメント 2

とらさん

こんにちは
ご訪問有り難うございました。
中国の温泉は、写真等でも記憶上見たことがありません。
父が戦争で何度か中国に行っていましたが温泉の話は聞いたことは無かったです。
by とらさん (2011-10-12 15:56) 

サンダーソニア

ご訪問をありがとうございます。
by サンダーソニア (2011-10-16 13:00) 

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