奥の細道を歩く 第46回 金沢~小松~粟津 2009年9月05~07日 [奥の細道を歩く]
第46回奥の細道を歩く 金沢~小松~粟津 2009年9月05~07日

金沢で立花北枝が彫った芭蕉坐像(320年前のもの)
今回は、大人の休日倶楽部会員の特典で、JR東日本乗り放題(新幹線を含む)3日間の期間になっていたので、交通費は一万二千円ですむ。自宅を4時にでて、東京駅を7時発上越新幹線、越後湯沢で特急はくたか2号に乗り換える。金沢まで約4時間。山本兼一著「ジパング島発見記」集英社の読書で過ごす。金沢駅から前回の到着地点、金沢東山・卯辰山麓の手前、「山の上」までバス移動し、小坂神社へ向かう。
小坂神社は、芭蕉が句会を開いたところといわれる。バス停から南へ200mほど行き、階段を103段登ると本殿があるが、途中右手に、「芭蕉翁巡錫地」記念碑がたっている。

小坂神社

小坂神社途中右にある「芭蕉翁巡錫地」記念碑
曽良の句「此の山の 神にしあれば 鹿に月」の紹介あり。階段を登り始めた途端、蝉時雨。夏が雨続きだったので、残暑を惜しむか。月心寺前を通って、心連社へ。心連社は、芭蕉十哲の一人と称された立花北枝の墓を訪ねる。

立花北枝の墓
159号線に戻り、先月出会った魚屋さん「おかや」のご主人に声をかける。町おこしで浅野川に川床を作り芸妓衆との宴会を楽しむイベントや歩行者天国の取り組みの話を聞かせていただいた。意欲的に取り組まなければ、時代は動かないとの思いを感じた。8月30日の政権交代がこうした変革の思いを実現に近づけるのか実感した次第。
12寺10分、浅野川を渡り、「金沢の三櫓(浅野川、犀川、下堤町)」の一つ橋場町の櫓を背景に写真を撮る。明治中期頃まで実在した。

橋場町の櫓
兼六園脇を通る。過去に添乗で何度か行った場所だが、食事場所の堤亭や清水亭の風情が懐かしい。

金沢城跡

兼六園脇の食事処
下って広坂(真弓坂口)を右折し、百万石通りに入る。カレーハウスターバンで、ロースかつカレー(中・650円)を食べる。香林坊を左折、犀川の手前を左折する。川沿いに1km行くと室生星犀記念碑のところで、82才、85才のお年寄り夫妻に「日陰で休まんと!」と声をかけられる。桜の古木の並木道で4月中旬はさぞかしすばらしかろう。桜橋をわたって、つづら折りの階段を登り、長久寺に向かう。長久寺は、芭蕉句碑「秋涼し 手ごとにむけや 瓜茄子」の句碑がある。境内には、樹齢400年を越える銀木犀がある。
寺町通りに入り、本長寺にある芭蕉句碑「春もやや 気しき調(ととの)ふ 月と梅」がある。隣接して、忍者寺で有名な妙立寺があり、観光客で賑わっていた。その北側に願念寺があるが回り込まねばならず、入り口を探すのに閉口した。小杉一笑の菩提寺・願念寺は芭蕉が金沢で会いたかった俳人であったが、前年の12月に36才で亡くなっており、願念寺で追悼供養が行われた。そのときに詠まれた句「塚も動け 我が泣く声は 秋の風」芭蕉の慟哭の様子がうかがえる句だ。

願念寺の追悼供養碑
「一笑塚」のある成学寺も捜し当てた。句碑「心から 雪うつきしや 西の雲」がある。宝歴5年(1755年)、俳人堀麦水らが「あかあかと 日は難面(つれ)なくも 秋の風」芭蕉墳を建立した。

「あかあかと 日は難面(つれ)なくも 秋の風」芭蕉墳
157号線を小松方面へ歩く。北陸鉄道石川線の陸橋を渡り、信号「横宮」で今日の宿泊地「北山旅館」へ連絡を取る。ところが近くにオータム天然温泉「しあわせの湯」の看板が・・・・。入らねばなるまい。二階のフロントで入浴料550円を支払う。10年前の平成9年にオープン。地下1,300mから湧出した一分間に449リットル、源泉43.8度のナトリウムー塩化物泉。1リットル中にナトリウム2,692ミリグラム、カリウム113.9、カルシウム60.6、塩素4,097、硫酸水素486.3、メタケイ酸130.4。微黄色、透明、無臭で、源泉を口に含むと強い塩味がする。大浴場は43度の高温風呂、バイブラバス、ジェット風呂、薬草サウナ、水風呂に源泉掛け流しの露天風呂がある。浴室の入り口にが飲泉用蛇口がある。女性用のサウナは、高温黄土サウナ室がある。3階には源泉家族風呂(60分で2,200円~)思わぬ天然温泉に感激だ。

オータム天然温泉「しあわせの湯」

源泉掛け流しの露天風呂
北山旅館に着いたのは、16時40分、2階の6畳トイレなし和室、1泊2食付きで5,800円。夕食は1階の食堂でいただく。ホタテ貝柱や舞茸の陶板焼、海老フライに餃子、甘エビの刺身、むつの塩焼き、アサリ汁にご飯、香の物。生きがよく美味だ。

旧北国街道沿いにある北山旅館

食堂での夕食膳
9月06日(日)
7時20分に旅館を出る。旧北国街道沿いに昔から有名な大銀杏の木は、布市神社だとわかった。戸樫又次館跡は判らなかった。

江戸時代から知られていた大銀杏の木
右手にある重要文化財の喜多家住宅に立ち寄った。明治24年(1891年)の大火で土蔵の一部を残し消失してしまい、その後醤油屋の屋敷が移築された。ガイドのおじいさんが丁寧に案内してくれるのを遮って、「急いでいるものですから・・・」と早々に立ち退いたが怒りを買ってしまったようだ。

重要文化財「喜多家」

「喜多家」の母屋のいろり
街道のところどころに旧商家風の佇まいが残っている。8時35分、松任駅前を通過。天気はいよいよ快晴で、日照りが強い。10時53分、手取川を渡る。 国道8号線沿いを歩くが、余りの暑さでくらっときた。バイパスのガード下にへたりこんで、涼をとる。会社の水道を借り、タオルに水を含めて頭にかぶる。「涼もとめ ガード下には 虫の声」
11時50分、五間堂から東へ200m、和風中華「ひろちゃん」で野菜炒め定食の昼食をとる。

炎天下の暑さに冷えた牧場ミルク

長芋の畑が目立つ
午後は雲がおおくなり、涼しくなった。道路の左右に長芋の栽培が目立つ。小松市街に入り、北陸本線の西側にでる。県道25号線に「芦城温泉 さくら湯」を見つけたが15時の営業で通過。14時JR小松駅観光案内所で資料を求める。竜助町の商家街をみた後、芭蕉が泊まったとされる健聖寺を訪ねる。芭蕉を接待した俳人北枝が芭蕉座像を彫刻したという現物を所望した。住職のご夫人が快く見せてくれた。高さ19センチ、横幅14センチ、奥行き11センチの欅造りで、とても軽い。北枝はこれを竹で編んで作った厨子に入れ肩に担いでいたという。厨子は痛んで見ることができない。ご夫人は「暑いのにそれはご苦労様です」と氷が入ったコーヒーと今日作ったものですと六法焼きを二個出していただいた。残した一個を持たせてくれた。「芭蕉像 裾を駆け抜く 秋の風」

健聖寺

芭蕉句碑

立花北枝が彫った芭蕉坐像(320年前のもの)
一度通った「芦湯温泉さくら湯」の営業時間になったので、入浴する。2階が浴室でタイル張り、露天風呂は岩風呂。源泉17度のナトリウム・マグネシウム-塩化物・炭酸水素塩泉で加温・循環・塩素殺菌あり。

「芦湯温泉さくら湯」

大浴場内風呂

露天風呂
旧道に戻り、芭蕉が立ち寄り、芭蕉句碑がある本折日吉神社、

本折日吉神社

芭蕉句碑
多太神社「あなむざん 甲の下の きりぎりす」を鑑賞する。

多太神社

多太神社の句碑「あなむざん 甲の下の きりぎりす」
今江みゆき橋の脇に「今江温泉元湯」の建物が・・・。昭和58年の営業とか、飲泉も可で慢性消化器病、慢性便秘に効能あり。源泉が49.5度のナトリウム-塩化物泉。超音波風呂など2ヶ所の浴槽とサウナがある。湯はかけ流しで、飲泉用のコップが置かれる。塩味がある。

今江温泉元湯

今江温泉元湯のロビー
さらに遊女の墓の入り口を通過し、JR粟津駅に着いたのが17時40分。タクシーで粟津温泉「おびし荘」へ向かう。「おびし荘」など粟津温泉の詳細は、別途紹介する。

粟津温泉「おびし荘」
9月07日、朝食前に粟津温泉街を散策する。総湯から、僧泰澄大師が開基したといわれる大王寺から、白山神社へ参拝した。大王寺の脇には僧泰澄大師の坐像が鎮座する。

粟津温泉の共同浴場「総湯」

僧泰澄大師が開基したといわれる大王寺

白山神社
朝食後、JR粟津駅行きのバスに乗る。少しでも荷を軽くしたいと、ロッカーを探したがこの駅には無いことがわかった。駅前のタバコ屋さんに頼んでほとんどの荷を預け、身軽に那谷寺へ向かう。駅前から右折し、305号線に合流、「二つ梨」を南下し国道8号線ガードをくぐり峠を下ると那谷寺に出る。バス停で粟津行きの時間を確認して、山門へ向かう。1時間15分かかった。左側にある白山麓春木家を移築した普門閣(1847年築)の宝物館を見る。芭蕉は那谷寺で「石山の 石より白し 秋の風」の句を詠むが、金沢で詠んだ句に関する原書が掲げられていた。「とし頃我を侍りける人のみなかりけるつかにもうでて つかもうごけ我泣声は秋の風」写真撮影禁止が残念。奇岩遊仙境、本殿、三重塔、展望台から下り、芭蕉句碑「石より・・・」を鑑賞。護摩堂から鐘楼への階段は、箒で掃かれて周りの緑色の苔色に比べ白く見える。で、私も一句。「苔掃いた 段の白さに 秋の風」
那谷寺は、白山信仰の寺で717年僧泰澄が自ら彫った十一面千手観世音菩薩をご本尊として岩屋に納められた。南北朝(1338年)の争い、一向一揆(1474年)二度の争いで伽藍は消失、寛永年間(1640年)加賀藩主前田利常公の庇護の下、再建され今に残された。

那谷寺の山門

那谷寺の普門閣(宝物館)

重要文化財 本殿

奇岩遊仙境

三重塔

芭蕉句碑「石山の 石より白し 秋の風」
46回目の奥の細道歩きで、ようやく那谷寺まで来ることができた。今回は温泉めぐりも野々市の「しあわせの湯」、小松の「芦湯温泉さくら湯」、小松市今江の「今江温泉元湯」、粟津温泉と新たに4ヶ所入浴できた。
第45回 奥の細道を歩く 高岡~倶利伽羅峠~金沢・東
http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2009-08-08
第44回 奥の細道を歩く 滑川~放生津八幡~高岡
hhttp://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2009-07-05
第43回 奥の細道を歩く 市振~魚津~滑川
http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2009-06-04
第42回奥の細道を歩く 名立~糸魚川~親不知~市振
http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2009-04-21
第41回奥の細道を歩く 米山~鵜の浜温泉~直江津・高田~名立
http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2009-02-21
冷え性対策に「遠赤外線 田口式健康サポーター」http://www.a-spa.co.jp/taguti/
旅と温泉の相談室アスパサービスhttp://www.a-spa.co.jp/
ペットと泊まる温泉宿 http://www.a-spa.co.jp/pet/ エッセイ「温泉夜話」 http://www.a-spa.co.jp/yawa/index.htm
温泉巡浴紀行http://www.a-spa.co.jp/junyoku/index.html
温泉水サーチhttp://www.a-spa.co.jp/onsen-shop/search.html
旧街道をあるく旅http://www.a-spa.co.jp/tabi/nikko/

金沢で立花北枝が彫った芭蕉坐像(320年前のもの)
今回は、大人の休日倶楽部会員の特典で、JR東日本乗り放題(新幹線を含む)3日間の期間になっていたので、交通費は一万二千円ですむ。自宅を4時にでて、東京駅を7時発上越新幹線、越後湯沢で特急はくたか2号に乗り換える。金沢まで約4時間。山本兼一著「ジパング島発見記」集英社の読書で過ごす。金沢駅から前回の到着地点、金沢東山・卯辰山麓の手前、「山の上」までバス移動し、小坂神社へ向かう。
小坂神社は、芭蕉が句会を開いたところといわれる。バス停から南へ200mほど行き、階段を103段登ると本殿があるが、途中右手に、「芭蕉翁巡錫地」記念碑がたっている。

小坂神社

小坂神社途中右にある「芭蕉翁巡錫地」記念碑
曽良の句「此の山の 神にしあれば 鹿に月」の紹介あり。階段を登り始めた途端、蝉時雨。夏が雨続きだったので、残暑を惜しむか。月心寺前を通って、心連社へ。心連社は、芭蕉十哲の一人と称された立花北枝の墓を訪ねる。

立花北枝の墓
159号線に戻り、先月出会った魚屋さん「おかや」のご主人に声をかける。町おこしで浅野川に川床を作り芸妓衆との宴会を楽しむイベントや歩行者天国の取り組みの話を聞かせていただいた。意欲的に取り組まなければ、時代は動かないとの思いを感じた。8月30日の政権交代がこうした変革の思いを実現に近づけるのか実感した次第。
12寺10分、浅野川を渡り、「金沢の三櫓(浅野川、犀川、下堤町)」の一つ橋場町の櫓を背景に写真を撮る。明治中期頃まで実在した。

橋場町の櫓
兼六園脇を通る。過去に添乗で何度か行った場所だが、食事場所の堤亭や清水亭の風情が懐かしい。

金沢城跡

兼六園脇の食事処
下って広坂(真弓坂口)を右折し、百万石通りに入る。カレーハウスターバンで、ロースかつカレー(中・650円)を食べる。香林坊を左折、犀川の手前を左折する。川沿いに1km行くと室生星犀記念碑のところで、82才、85才のお年寄り夫妻に「日陰で休まんと!」と声をかけられる。桜の古木の並木道で4月中旬はさぞかしすばらしかろう。桜橋をわたって、つづら折りの階段を登り、長久寺に向かう。長久寺は、芭蕉句碑「秋涼し 手ごとにむけや 瓜茄子」の句碑がある。境内には、樹齢400年を越える銀木犀がある。
寺町通りに入り、本長寺にある芭蕉句碑「春もやや 気しき調(ととの)ふ 月と梅」がある。隣接して、忍者寺で有名な妙立寺があり、観光客で賑わっていた。その北側に願念寺があるが回り込まねばならず、入り口を探すのに閉口した。小杉一笑の菩提寺・願念寺は芭蕉が金沢で会いたかった俳人であったが、前年の12月に36才で亡くなっており、願念寺で追悼供養が行われた。そのときに詠まれた句「塚も動け 我が泣く声は 秋の風」芭蕉の慟哭の様子がうかがえる句だ。

願念寺の追悼供養碑
「一笑塚」のある成学寺も捜し当てた。句碑「心から 雪うつきしや 西の雲」がある。宝歴5年(1755年)、俳人堀麦水らが「あかあかと 日は難面(つれ)なくも 秋の風」芭蕉墳を建立した。

「あかあかと 日は難面(つれ)なくも 秋の風」芭蕉墳
157号線を小松方面へ歩く。北陸鉄道石川線の陸橋を渡り、信号「横宮」で今日の宿泊地「北山旅館」へ連絡を取る。ところが近くにオータム天然温泉「しあわせの湯」の看板が・・・・。入らねばなるまい。二階のフロントで入浴料550円を支払う。10年前の平成9年にオープン。地下1,300mから湧出した一分間に449リットル、源泉43.8度のナトリウムー塩化物泉。1リットル中にナトリウム2,692ミリグラム、カリウム113.9、カルシウム60.6、塩素4,097、硫酸水素486.3、メタケイ酸130.4。微黄色、透明、無臭で、源泉を口に含むと強い塩味がする。大浴場は43度の高温風呂、バイブラバス、ジェット風呂、薬草サウナ、水風呂に源泉掛け流しの露天風呂がある。浴室の入り口にが飲泉用蛇口がある。女性用のサウナは、高温黄土サウナ室がある。3階には源泉家族風呂(60分で2,200円~)思わぬ天然温泉に感激だ。

オータム天然温泉「しあわせの湯」

源泉掛け流しの露天風呂
北山旅館に着いたのは、16時40分、2階の6畳トイレなし和室、1泊2食付きで5,800円。夕食は1階の食堂でいただく。ホタテ貝柱や舞茸の陶板焼、海老フライに餃子、甘エビの刺身、むつの塩焼き、アサリ汁にご飯、香の物。生きがよく美味だ。

旧北国街道沿いにある北山旅館

食堂での夕食膳
9月06日(日)
7時20分に旅館を出る。旧北国街道沿いに昔から有名な大銀杏の木は、布市神社だとわかった。戸樫又次館跡は判らなかった。

江戸時代から知られていた大銀杏の木
右手にある重要文化財の喜多家住宅に立ち寄った。明治24年(1891年)の大火で土蔵の一部を残し消失してしまい、その後醤油屋の屋敷が移築された。ガイドのおじいさんが丁寧に案内してくれるのを遮って、「急いでいるものですから・・・」と早々に立ち退いたが怒りを買ってしまったようだ。

重要文化財「喜多家」

「喜多家」の母屋のいろり
街道のところどころに旧商家風の佇まいが残っている。8時35分、松任駅前を通過。天気はいよいよ快晴で、日照りが強い。10時53分、手取川を渡る。 国道8号線沿いを歩くが、余りの暑さでくらっときた。バイパスのガード下にへたりこんで、涼をとる。会社の水道を借り、タオルに水を含めて頭にかぶる。「涼もとめ ガード下には 虫の声」
11時50分、五間堂から東へ200m、和風中華「ひろちゃん」で野菜炒め定食の昼食をとる。

炎天下の暑さに冷えた牧場ミルク

長芋の畑が目立つ
午後は雲がおおくなり、涼しくなった。道路の左右に長芋の栽培が目立つ。小松市街に入り、北陸本線の西側にでる。県道25号線に「芦城温泉 さくら湯」を見つけたが15時の営業で通過。14時JR小松駅観光案内所で資料を求める。竜助町の商家街をみた後、芭蕉が泊まったとされる健聖寺を訪ねる。芭蕉を接待した俳人北枝が芭蕉座像を彫刻したという現物を所望した。住職のご夫人が快く見せてくれた。高さ19センチ、横幅14センチ、奥行き11センチの欅造りで、とても軽い。北枝はこれを竹で編んで作った厨子に入れ肩に担いでいたという。厨子は痛んで見ることができない。ご夫人は「暑いのにそれはご苦労様です」と氷が入ったコーヒーと今日作ったものですと六法焼きを二個出していただいた。残した一個を持たせてくれた。「芭蕉像 裾を駆け抜く 秋の風」

健聖寺

芭蕉句碑

立花北枝が彫った芭蕉坐像(320年前のもの)
一度通った「芦湯温泉さくら湯」の営業時間になったので、入浴する。2階が浴室でタイル張り、露天風呂は岩風呂。源泉17度のナトリウム・マグネシウム-塩化物・炭酸水素塩泉で加温・循環・塩素殺菌あり。

「芦湯温泉さくら湯」

大浴場内風呂

露天風呂
旧道に戻り、芭蕉が立ち寄り、芭蕉句碑がある本折日吉神社、

本折日吉神社

芭蕉句碑
多太神社「あなむざん 甲の下の きりぎりす」を鑑賞する。

多太神社

多太神社の句碑「あなむざん 甲の下の きりぎりす」
今江みゆき橋の脇に「今江温泉元湯」の建物が・・・。昭和58年の営業とか、飲泉も可で慢性消化器病、慢性便秘に効能あり。源泉が49.5度のナトリウム-塩化物泉。超音波風呂など2ヶ所の浴槽とサウナがある。湯はかけ流しで、飲泉用のコップが置かれる。塩味がある。

今江温泉元湯

今江温泉元湯のロビー
さらに遊女の墓の入り口を通過し、JR粟津駅に着いたのが17時40分。タクシーで粟津温泉「おびし荘」へ向かう。「おびし荘」など粟津温泉の詳細は、別途紹介する。

粟津温泉「おびし荘」
9月07日、朝食前に粟津温泉街を散策する。総湯から、僧泰澄大師が開基したといわれる大王寺から、白山神社へ参拝した。大王寺の脇には僧泰澄大師の坐像が鎮座する。

粟津温泉の共同浴場「総湯」

僧泰澄大師が開基したといわれる大王寺

白山神社
朝食後、JR粟津駅行きのバスに乗る。少しでも荷を軽くしたいと、ロッカーを探したがこの駅には無いことがわかった。駅前のタバコ屋さんに頼んでほとんどの荷を預け、身軽に那谷寺へ向かう。駅前から右折し、305号線に合流、「二つ梨」を南下し国道8号線ガードをくぐり峠を下ると那谷寺に出る。バス停で粟津行きの時間を確認して、山門へ向かう。1時間15分かかった。左側にある白山麓春木家を移築した普門閣(1847年築)の宝物館を見る。芭蕉は那谷寺で「石山の 石より白し 秋の風」の句を詠むが、金沢で詠んだ句に関する原書が掲げられていた。「とし頃我を侍りける人のみなかりけるつかにもうでて つかもうごけ我泣声は秋の風」写真撮影禁止が残念。奇岩遊仙境、本殿、三重塔、展望台から下り、芭蕉句碑「石より・・・」を鑑賞。護摩堂から鐘楼への階段は、箒で掃かれて周りの緑色の苔色に比べ白く見える。で、私も一句。「苔掃いた 段の白さに 秋の風」
那谷寺は、白山信仰の寺で717年僧泰澄が自ら彫った十一面千手観世音菩薩をご本尊として岩屋に納められた。南北朝(1338年)の争い、一向一揆(1474年)二度の争いで伽藍は消失、寛永年間(1640年)加賀藩主前田利常公の庇護の下、再建され今に残された。

那谷寺の山門

那谷寺の普門閣(宝物館)

重要文化財 本殿

奇岩遊仙境

三重塔

芭蕉句碑「石山の 石より白し 秋の風」
46回目の奥の細道歩きで、ようやく那谷寺まで来ることができた。今回は温泉めぐりも野々市の「しあわせの湯」、小松の「芦湯温泉さくら湯」、小松市今江の「今江温泉元湯」、粟津温泉と新たに4ヶ所入浴できた。
第45回 奥の細道を歩く 高岡~倶利伽羅峠~金沢・東
http://hide-tabi.blog.so-net.ne.jp/2009-08-08
第44回 奥の細道を歩く 滑川~放生津八幡~高岡
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第43回 奥の細道を歩く 市振~魚津~滑川
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第42回奥の細道を歩く 名立~糸魚川~親不知~市振
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第41回奥の細道を歩く 米山~鵜の浜温泉~直江津・高田~名立
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冷え性対策に「遠赤外線 田口式健康サポーター」http://www.a-spa.co.jp/taguti/
ペットと泊まる温泉宿 http://www.a-spa.co.jp/pet/ エッセイ「温泉夜話」 http://www.a-spa.co.jp/yawa/index.htm
温泉巡浴紀行http://www.a-spa.co.jp/junyoku/index.html
温泉水サーチhttp://www.a-spa.co.jp/onsen-shop/search.html
旧街道をあるく旅http://www.a-spa.co.jp/tabi/nikko/
金沢兼六園いいですね
芭蕉の道は温泉の道ですね♪
by ryon (2009-09-14 20:04)
ほりけんさん xml_xslさん kohtyanさん kaoruさん ryonさん ご訪問とnice!をありがとうございます。
ryonさん 芭蕉は山中温泉滞在までは、温泉に興味がなかったようです。那須湯本温泉、飯坂温泉に立ち寄り、鳴子温泉、赤倉温泉、銀山温泉のすぐ近くまで行っているのにほとんど記録がありません。
私は、昔は温泉巡浴のための温泉めぐりで行きましたが、奥の細道歩きでその時間がないので、せめて目の前にある温泉は、入浴したいと思っています。でも2キロ先にあるとわかっていても、その2キロの往復を歩くのがつらいので、諦めた温泉もあります。
by hide-m (2009-09-15 07:46)
奥の細道歩き、おもしろそうですね。 ^^
2kmの往復は結構かかりますよね。
by moz (2009-09-15 18:49)
キャシーさん mozさん ムネタロウさん ご訪問をありがとうございます。
moz さん 旧街道歩きといっても、ほとんどがアスファルトなので足腰に負担が大きく、4時間も歩くと足裏が痛くなってきます。ですから最短ルート以外はもう歩きたくないというのが本音です。
by hide-m (2009-09-19 08:45)