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添乗奇談快談 46. 観光バスの故障の話 [添乗奇談快談]

添乗奇談快談 46. 観光バスの故障の話

観光バスの故障のはなし.jpg
金森 達 画

添乗奇談快談14号に「エアコンの故障でサウナ状態の観光バス」の体験を書いた。今は観光バスの性能がよくなり、故障はほとんどないが、30年前頃は私の経験でも年に一度は自分の天井の仕事で故障に出会ったことがある。一般道路で突然止まってしまう。運転手はしばらく修理を試みるがどうしょうも無く代替バスの手配をする。2時間はそのまま立ち往生である。

15年前の日曜日、東京発の大型観光バスで1日目に静岡県焼津さかなセンターで昼食をとった。その後出発しようと2mほど前へ出たとたん、運転手が「あっこれはだめだ!ギアが入らない!」という。左側のトランクの下をしばらくのぞき見てコイル状のスプリングが折れていることがわかった。焼津観光の事務所に駆け込み「何とか修理工場を紹介してほしい」と頼むと、すぐ来てくれた。クラッチに繋がれるスプリングは大型バス用のものが無く、普通乗用車用のを2本持ってきた。これをつないでしのごうというのだ。観光バスはこのあと愛知県蒲郡の西浦温泉へ行く予定だった。200km余りの高速道路を代替部品で走ったわけだ。驚いたのは、観光バスは1ヶ月前に納車した日野自動車の新車だったことだ。年式が10年前のであれば、エンジンや電気系統の故障やトラブルもあって当然だが、新車で決定的な故障とは・・・と驚いたものだ。

数年前、大型観光バスの2人乗務の規制が緩和され、ガイドなどがいない運転手のみの営業が認められるようになった。中型観光バス会社はこぞって、中古の大型観光バスを買い入れ、給与の安く使える若年で経験が浅い運転手を雇用し、営業を始めた。中古車で経験の浅い運転手とくれば、微妙な故障の警告に気づかずに大きな事故につながると警鐘を鳴らす専門家もいたが、まさに業界側の要請?に求められてそうした安全性を無視した規制が緩和された。

高速道路が整備された昨今、観光バスは毎日長距離を走り、1ヶ月に2万kmは走る。15年前だと東京都内から桜の名所の長野県高遠や水仙の名所南伊豆下田まで1泊2日でもようやくという距離だが、今では日帰りの距離になっていて、バスの耐用年数や運転手の疲労度に大きな影響を与えているはずである。この辺の事情を専門家に研究してほしいと思う。

添乗奇談快談45. 変わった「団体名」のはなし
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inise

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コメント 2

hide-m

xml_xslさん ryonさん kohtyanさん 水郷楽人さん sanaさん ご訪問とnice!をありがとうございます。
by hide-m (2009-08-09 09:57) 

hide-m

Bangさん いっぷくさん ご訪問とnice!をありがとうございます。




by hide-m (2009-08-11 07:57) 

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