温泉夜話　国指定登録有形文化財の温泉旅館・入浴施設のはなし：温泉マニアの巡浴紀行：SSブログ

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文学を訪ねる温泉紀行15.栃木県塩原温..｜長野善光寺・山門二階の文殊菩薩、仏間拝観.. ブログトップ

温泉夜話　国指定登録有形文化財の温泉旅館・入浴施設のはなし　[温泉マニア] [編集]

温泉夜話　国指定登録有形文化財の温泉旅館・入浴施設のはなし

　温泉施設関連の国指定重要文化財は、北海道コタン温泉遺跡出土品（北海道）、箱根湯本温泉福住旅館萬翠楼・金泉楼（神奈川県）、道後温泉本館（愛媛県）、武雄温泉新館及び楼門（佐賀県）の4ヶ所が指定されている。登録有形文化財では、北は鳴子温泉ゆさや旅館本館・土蔵から南は大分県の別府温泉竹瓦温泉まで32ヶ所ある。

　よく知られているのは、銀山温泉能登屋旅館、
山形県銀山温泉 017.jpg

銀山温泉能登屋旅館

四万温泉積善館、
08.10.15～16　四万温泉と自然史博物館、高崎観音、迦葉山 047.jpg

四万温泉積善館

法師温泉長寿館、
04.12.01法師温泉長寿館 048.jpg

法師温泉長寿館

宮ノ下温泉富士屋旅館、渋温泉金具屋、湯田中温泉よろづや旅館、修善寺温泉新井旅館、
08.10.21～22　修善寺温泉新井旅館、土肥花時計、堂ヶ島アクーユ三四郎 020.jpg

修善寺温泉新井旅館

湯ヶ島温泉眠雲閣落合楼本館、龍神温泉上御殿、三朝温泉旅館大橋本館、雲仙温泉雲仙観光ホテルなどがある。ほとんどが一部または全部、現在も現役で旅館として営業していて身近に使用・見学することができる。

　1950年に文化財保護法が制定され、1996年には、文化財登録制度が導入された。高度成長期以後に相次いだ歴史的遺建造物の消滅に危機感を持ち、従来の指定制度だけではなく、価値の定まっていない建造物にも、保有者に価値を知ってもらい自主的な保存を促す制度が開始されたのである。「登録有用文化財」に当てはまる建造物の基準は、築50年を経過している建造物で、国土の歴史的景観に寄与しているもの。造形の規範となっているもの。再現することができないもの。
　登録されると適用される優遇される措置は、○保存・活用されるために必要な修理の設計監理費の2分の1を国が負担○敷地の地価税を2分の1に減税○家屋の固定資産税を2分の1に減税○相続財産評価を10分の3に控除○改修などに必要な資金を日本政策投資銀行より低利で融資される。一方、指定されると、修理などの現状の変更などには文化庁への報告を義務付けている。
　文化財の修理費を国が負担することはなく、登録されることで規制や義務が生じるので、もろ手をあげて「国指定登録有形文化財」指定を申請するという雰囲気にはないと思われる。
伊豆・大沢温泉の大沢温泉ホテル
07.8.21～23土肥、大沢温泉取材 218.jpg

大沢温泉の大沢温泉ホテル

のように、文化庁から昭和36年に古建築物を指定文化財にとの話がありながら、指定を受けると何かと管理が難しくなるとの判断で指定を遠慮されるところもある。いずれにしても、古建築物の修理・復元には、莫大な費用がかかると予想される。所有者個人ではとても負担しきれずに、伊香保観光ホテル
08.10.31～1泊　伊香保温泉ホテル木暮、日本シャンソン館 077.jpg