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第35回奥の細道を歩く鶴岡・大山~あつみ温泉 2008年8月19~20日 [奥の細道を歩く]

第35回奥の細道を歩く鶴岡・大山~あつみ温泉 2008年8月19~20日

前回、月山、湯殿山をなんとか歩き通して、鶴岡市大友まで繋がった。8月19日仕事を終えて、新宿・工学院大学前のバス停で寝転がって、出発時間を待つ。22時頃、すでにバスを待つ人、ホームレスらしい人達がいる。深夜なので近くのバスの排気音が響くが、昼の時間と違って静かだ。天を仰ぐと、高層ビルがにょきにょきと広角レンズで見るような光景が迫る。ビル風なのか、秋風が肌を抜けていく。「寝転んで 広角ビルに 秋の風」

山形県鶴岡市の天気予報は、19日夜は大雨、翌20日は曇りのち雨だった。早朝、バスの窓外には、雨上がりの山峡が見える。山形自動車道の寒河江、月山、湯殿山のあたりは、すばらしい墨絵の世界だ。峰峰の間にもやが、さーっとあがったり、流れたり・・・・。雲の流れも速い。麓にはススキが揺れている。

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中山の延命地蔵尊

JR鶴岡駅に着き、羽越本線で羽前大山駅に移動する。昨日の豪雨で、下り線秋田方面が通行止めでバスの振替輸送が行われていた。大山は江戸初期から酒造りが行われ、一時は40軒以上の造り酒屋があったが、今では4軒のみという。駅から北へ中心地まで戻り、左折する。旧西田川郡大山町役場跡地(明治18年築の安良町公民館)
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明治18年築の安良町公民館

を過ぎ、専念寺に立ち寄る。山門の牡丹の透かし彫り?が見事だ。
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専念寺の山門と牡丹?透かし彫り

左折し、県道38号線へ。下小中を過ぎ、国道7号線を交差し、400m直進し水沢を右折する。左手に洞雲寺を見ながらY字路を左折。9時50分に羽越本線ガードをくぐり、矢引から登り坂となる。天候は快晴で、日が照り付けるが、強い風に助けられる。9時20分ようやく峠に着くと湧き水を汲んでいるご夫婦に出会う。
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峠の湧き水

「昔からある湧き水で、いつも汲みにくるんだよ」カップが二個置いてある。中山の延命地蔵尊にお参りする。高さ2.3m、肩幅1m、台座1.7mという大きなもの。半跏像で右手に錫、左手に宝珠を持つ。寛政10年・・・の棟札記録ありと案内板があった。
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延命地蔵尊

ここから三瀬川沿いに歩く。11時23分海岸へ突き当たる。手前左手に「笠取峠へ」の標柱があった。
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笠取峠への案内板

芭蕉はこの山道を歩いたらしい。地図に記述がないので海岸を歩くことにする。
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三瀬海岸

第二笠取トンネルが工事中で、通行人は通行止め。工事車両で400m先の出口まで送るという。11時45分、小波渡(こばと)海岸のドライブインで昼食をとる。
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小波渡(こばと)海岸

テレビでは北京オリンピック女子ソフトボール準決勝の試合が行われていた。カツカレーとモツ煮をいただいて精をつける。新五十川トンネルの手前に大岩を見る。14時、鈴跨線橋をわたると左手に滝と祠がある。
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海上の雲が厚くなり、雷が轟く。赤地蔵尊菩薩のあたりでは、だんだん陸地に近くなり、稲妻が真近にはっきりと見える。
「絵のような 金の稲妻 迫りおり」
大粒の雨がぽつぽつと降ってきたと思うまもなく、どっと降り出した。上下の雨合羽をリュックから出して、急いで着ようとするが、下を着るまもなくずぶぬれになる。400mほど先に見える立岩海岸温泉の看板目指して、突進する。二階の受付で入浴料400円を支払い、浴室へ。海底とはいうものの海の底ではなく、窓外からは海上が見える。入浴前に「もう今日は歩くのは無理だ。JR温海温泉駅までバスで行こう」とバスの時間を調べていたが・・・・。5分もしないうちに海岸は雨が上がってしまった。なんという天気だ。
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立岩海底温泉

地元の方が「今年は雷が多いよな」と話していた。

立岩海底温泉の源泉は、45.2度でナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉。肌につるつる感がある。温泉巡浴1361ヶ所目となる。14時55分、さっぱりして、温海温泉まで歩くことにする。300m行くと暮坪の立岩が鎮座。
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暮坪の立岩

さらに2kmもいくと温海温泉の入り口かY字を左折する。海岸渡折りに平行した街中の雑貨屋の角に、「奥の細道 芭蕉宿泊の家」の標柱がある。
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「奥の細道 芭蕉宿泊の家」の標柱

奥まったところに「鈴木惣左ェ門」の表札がある。ご子孫が同じ場所に住まわれていた。不動岩バス停の名が気になり、海岸へ行くと、社と不動岩が眼前に見える。海中に大岩に注連縄が張られている。
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注連縄がはられた不動岩

JRあつみ温泉駅に着いたのは、15時50分。
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JRあつみ温泉駅

隣接して、温海郵便局がある。あつみ温泉街には温海温泉郵便局がある。温海温泉は仕事で何度か来たことがある。1989年6月24日に最初に泊った宿がホテル萬国屋で、私の温泉巡浴488湯目の宿。

芭蕉はあつみ温泉には行かず、海岸の通りを新潟へと足を進めた。曾良はあつみ温泉に立ち寄り、後で芭蕉に追いついて合流した。今回は鶴岡・大友を午前8時に出発、7時間30分、30kmほどの歩きだろうか。ほぼ晴天で日が照り付けて消耗したが、海風が強かったので歩きやすかったほうだ。突然の豪雨には参った。


奥の細道を歩くhttp://www.a-spa.co.jp/tabi/nikko/

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hide-m

takagakさん ご訪問をありがとうございます。
by hide-m (2008-08-28 12:02) 

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