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文学を訪ねる温泉紀行12. 新潟県 松之山温泉 [文学を訪ねる温泉紀行]

文学を訪ねる温泉紀行12. 新潟県 松之山温泉

古くからの湯治の地で、草津、有馬と並ぶ日本三大薬湯の一つで、豪雪と奇祭で知られる薬効高い温泉である。正平年間(1346~1370年)に一羽の傷ついた鷹が足を癒していたという伝説が残る。「鷹の湯」「鏡の湯」「庚申の湯」の三地区に分かれており、温泉街を形造っている「鷹の湯」が中心。自噴で湯量豊富な98度のナトリウム・カルシウム-塩化物温泉に恵まれ、3ヶ所の共同浴場「鷹の湯」「ナステビュウ湯の山」「庚申の湯・露天風呂」がある。松之山には古くから伝わる奇祭「むこ投げ」と無病息災と家業繁栄、豊作を願って行われる「すみ塗り」がある。

松之山温泉 坂口安吾.jpg
金森 達 画

松之山温泉には、旧家村山家31代の現当主が700年近い歴史を持つ村山家旧宅と庭を博物館にした「大東山美術博物館」がある。豪農の暮らしを伝える生活調度品や書画・芸術品の他に、現当主の叔父にあたる坂口安吾の遺品が展示されている。坂口安吾は、叔母の貞と姉のセキが二代続けて嫁いでいたことから、昭和5年から13年にかけて煩雑に訪ねていた。松之山温泉を舞台にした作品には、「黒谷村」「不連続殺人事件」「逃げたい心」がある。とくに昭和10年に発表された「逃げたい心」は、昭和初期の松之山温泉の様子が描かれている。「松之山温泉から一里はなれた山中に兎口(おさいぐち)という部落があり、そこでは谷底の松之山温泉と反対に、見晴らしのひらけた高山に湯のわく所があった。一軒の小さい湯宿があるばかりで、ほとんど客はないのであった」

追記:松之山小学校前のブナ林の中に、小説「黒谷村」の冒頭文が刻まれた坂口安吾文学碑がある。散歩好きの安吾が通ったという松之山から兎口、湯峠を経て湯本に至る一周8.5kmの「安吾の散歩道」があり、坂口安吾を偲ぶには絶好のお薦めコース。
松之山は、日本の原風景として残る「棚田」と「美人林」でも有名で、今でも四季折々の感動を与えてくれる。


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hide-m

takagakiさん ご訪問とnice! をありがとうございます。またお越しください。

by hide-m (2008-08-06 08:01) 

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